ドラムを叩くミニマリストのドラムレッスン

ミニマリストなドラム講師によるドラム論と音楽論。ときどきミニマリズムの話。

音楽理論

音楽の微分と積分~音楽の縦線と横線について~

投稿日:2017年7月20日 更新日:

今回は演奏の概論的なお話。

演奏の上手い下手とはなにか?というトピックというか、議論がありますが、我々楽器をやる身としては、まぁ他人が上手いだの下手だのいうよりも、おそらく自分が上手くなる方法に関心があるのではないかと思い、その考え方の物差しの一つになればと思い今回のテーマにしてみました。

まずは以前に過去記事で、「リズムの微分と積分」について書きました。

しかしこの「微分と積分」というトピック…楽器の演奏を理解する上でも使えるのではないかとふと思い今回再び取り上げてみました。要は楽譜においての「縦線と横線」と言われる話なのですが。

「じゃぁわざわざ小難しい言葉使うなよ」というご意見もごもっともなのですが、演奏というものは元々は言語以前のベーシックなもの、つまり根っこは自然現象に近いので、微分積分で記述する方がやっぱりしっくりくるのではないかと思うのです。

そして微分積分といえども今回も数式は一切出てこないので意味不明な話かもしれませんが数学嫌いな方もお付き合いください…。

まず「微分」について。これは楽譜でいう「縦線」ですね。つまり音楽の一瞬一瞬を切り取った観測というか理解の仕方です。そしてこの「微分的要素」が強いのがギター、特にエレキギターなのではないかと。

というもの、ライブハウスの対バンとかでのギタリストがリハーサルなんかでAのコードとか一発弾いただけでその人の技量が分かってしまうなんて経験がある人もいるのではないかと思いますが。

それは音楽を微分的にとらえているということなのではないかと思います。

【スポンサーリンク】

 

それに対してドラムは「積分的」な要素が強いです。つまり積分的な要素とは、一発の音だけを切り取って観測するのではなく、ある程度の音を聴いた後で「まとまり」として、観測するということです(別の言い方をすれば音をゲシュタルトとしてとらえるということですね)。

もちろん一発叩いた音の説得力も大切ですが、やはり音程のないリズム楽器なので、積分的要素、つまり音がある程度連続して鳴った状態で力量がわかる部分が大きいかなと。

すいません、かなりわかりにくい話になってきましたが…今回のテーマに沿って改めてまとめると、楽器を上達させるプロセスにおいて、優先すべき順位は、

①ギターは微分的要素を優先すべき。つまりフレーズや速弾きなどは二の次にしてまずトーンというか、「音色作り」を最優先して徹底的にやりこむ。

②ドラムはチューニングやフィルインはとりあえずおいておいて、まずは基本的なリズムパターンが心地よく聴こえるように練習や研究を続ける。

…ということでしょうか。ベースはこの両者の中間的な感じかと思うので今回は割愛しますが、バンドの楽器では、「微分と積分」に沿って考えればギターとドラムはこの両極の性質があるのではないかと思えるのです。

さてギタリストにとってトーンがいかに大切かということを聴いていただくために最後に一曲紹介。以前に紹介したロックバンド・Raphaelの1999年発表の「Sick XXX患者のカルテ」収録の「症状2 分裂症」のギターソロです。

スポンサードリンク




スポンサードリンク




-音楽理論

執筆者:

関連記事

ミニマルな映画音楽とピアノの相性は抜群という話②~「トニー滝谷」の音楽~

というわけで前回から映画音楽とピアノ曲の相性がいい件について書いてます。 今回も完全にネタバレになるので予めご了承ください。 今回はこの作品、「トニー滝谷」。 原作は村上春樹氏の作品らしいですが、私は …

カラオケの上達のコツは…「キー」を理解することにあった?

はじめに 最近ドラムの話が続いたので、今回は歌の話です。「ドラマーが何で歌の話?」と思った方もいるかもしれませんが…歌を理解することもドラムのスキルアップには大切だと思うので。 またドラマーでない方に …

共感覚で音楽を楽しむ?~音と色がリンクした音楽~

最近共感覚の記事が続いているので今回も共感覚のことを書こうかと。 数字と色の共感覚については以前に書いたので、今回は音と色の関係について私なりの感じ方を書いてみます。 まず私の場合は以下の様な音と色と …

【書評】仕事が速く、結果を出し続ける人のマインドフルネス思考【人見ルミ・著】②

というわけで前回の続きです。前回よりこちらの本の書評を書いております。 今回は本文の内容に触れますが、書いているうちに「これって演奏や作曲と根っこは同じだな」ということに改めて気が付きました。なのでそ …

乃木坂46「インフルエンサ―」に見られる「おいしい」コード進行とは?

はじめに 最近ドラムの話ばっかり書いていたので今回は作曲理論のお話でも。テーマは「乃木坂46のインフルエンサ―に出てくるおいしいコード進行」です。 「3コードで曲は作れるようになったけど…その先が分か …