【書評】「月収15万円だった現役介護士の僕が月収100万円になった幸せな働き方」【深井竜次・著】

はじめに
今回は書評です。「現役介護士ブロガー」として出版された深井竜次さんの本です。
ちなみにこの方の事は「たんたん」というHNで既に知ってました。
というのも私がミニマリスト生活をはじめた2015年頃から読んでいるA1理論さんのブログによく出てきたからですね。なので今回の出版を知ったのもA1理論さんのブログです。
そしてタイトルの通り、深井さんの本業は介護士です。ただ介護士を含め福祉系や対人援助職は薄給な職種が多い。
深井さんも仕事にやりがいを感じつつも、この給料の安さを何とかしないとということでブログを始めたとのことです。
そしてブログがヒットして、多い時では月100万の収益が出るまでに。
…と、ここまでだけだとブロガーのサクセスストーリーだけに思えますが、深井さんは介護の仕事も今も続けているのです。
ただそちらでの給料は派遣社員の働き方で日数も減らして月15万円ほど。
つまり「派遣社員とブロガーの掛け算での働き方」について知れるところが本書ならではのポイントかなと思います。
本書の要点
まずは最初に全体的なまとめから。(なのでネタバレしたくない人は注意)
本文中でも度々「執筆業は人気商売だから…」と書いてあります。
つまりブロガーを始めとする執筆業は「今は稼げているけど、これがずっと保証はされてない仕事」という事ですね。
深井さんに限らず色んなブロガーの方が言ってますが「ブログ一本で生活していく事」はリスクが大きいのでオススメされていません。
じゃあブログを書く意味がないのか?というとそういうわけでもなく、ブログは「組織に属さない自分」がお金を稼いでいくための看板みたいなものかなと思います。
いきなりフリーランスにならなくても結局、看板を掲げないと「組織に属する自分」からは脱却できないですしね。
そして深井さんの紹介している派遣社員とブロガーの掛け算は、このような事でした。
✔︎本業ですり減らないので時間と体力が温存できる
✔︎本業である会社員のメリットは利用できる
✔︎副業のブログで大きく稼ぐチャレンジができる
✔︎本業と副業の間で互いに良い作用が生まれる
常識を疑う
とはいえ、このライフスタイルはまだまだ実践している人はすくないのではないでしょうか。
なので、このライフスタイルを実践するためにこのような事が書かれています。
✔︎常識を疑う
✔︎見栄を捨てる
✔︎ミニマリストの考えを取り入れる
私も未だに思いますが自分のミニマリスト論を周りに話すとやっぱり「変わった人」「自分にはできない」という反応が返ってきます。
私は突飛な事がしたいわけではなく、ただ自分が良いと思ったことをやっているに過ぎないのですがまだまだ少数派のようです。
なので深井さんのようなライフスタイルにシフトしたいならその辺の考え方の枠組みを変える事が必要ということですね。
しかし深井さんはまだ20代とのこと。しっかりした将来設計や思慮深さなど、とても自分が20代のバンド以外何も考えて無かったころを思い出すと頭が上がりません…。
ということで以上が概要なので、以下では本書からいくつか抜粋してご紹介。
組織に属するメリットを使う
完全フリーランスの自営だとだと保険や年金を自分ではらわなくてはいけないです。私の親もそうだったんですけど、実際に自営の人に話を聞くとやっぱりこれが大変とのこと。
その点この「派遣社員をしながらブロガー」というライフスタイルだと、この恩恵が受けれるわけです。
とはいえ、がっつり正社員でフルタイムで働くと消耗してしまう。
なので「ボーナス以外の福利厚生がある派遣社員という立場を利用すること」のメリットが本書では書いてあるわけです。
投資と消費
組織に属するだけの働き方から抜け出すには「浪費を抑えて投資に使う分をふやそう」というのは、ビジネス書の定番ではあります。
本書でもそんなことが書いてあるのですが深井さんの月の支出を見ると、本に使うお金が割合としては大きいです。
ビジネス書はKindleだと一冊1500円くらいですが、たくさん買うとそれなりの支出になる。
ここでその本代をケチるか否かが、大事なわけです。本書で書いてあるのは「投資として使ったお金は後々それが回収できる」ということ。
つまり不要にお金を溜め込んだりケチったりするよりかは、投資に使って循環させていったほうが良いんですね。
プライドとは?
これは先日書いたヒロシさんの書評でも書きましたが、小さくとも自分でなにかビジネスを起こすときは、数多くやってみるということ。
本書では、「プライドを捨てよう」と書いてありますが、このプライドというのは「行動して失敗した自分を受け入れられないこと」とも書いてあります。
これまた先日書いた町田康さんの書評にも共通しますが、自分のことをそこまで高く見積もらない方が、失敗を恐れずに動けるということですね。
終わりに
というわけで今回はこちらの書評でした。