ハマる人にはドハマりする「東京都北区赤羽」のドラマの感想

はじめに
今回はおススメなドラマをご紹介。全12話のドラマ「山田孝之の東京都北区赤羽」です。
ハマる人にはどハマりするタイプのドラマでしょうか。
ここ数年は専門書やらビジネス書やらばかり読んだり動画みたりして、あんまりドラマや映画などのフィクションに触れることがなかったんです。
特に漫画はほとんど読まなかったんですけど、清野とおるさんだけは大好きで、過去記事にも紹介したりしてます。
で、その清野さんの代表作といえば「東京都北区赤羽」
このドラマを前からずっと見たいと思ってたんですが、今回ふと漫画の方の赤羽シリーズを最後まで読みたくなって、その勢いでAmazonプライムに入りドラマを12話全部見ました。
たまにこういうよくわからない自然な衝動に駆られて作品に没頭することがありまして、決して「今回はコロナで時間があったから〜」というお決まりの話ではありません笑。
そしてこの衝動に駆られた時期にみた作品は、後々自分の地肉となって残り続けるものです。
というわけで、今回はこの赤羽シリーズについてご紹介。ネタバレも多分に含まれるので、くれぐれもご注意を。
「死と再生」を描いたドラマ
ドラマの方の大筋は、俳優活動にスランプをきたした山田孝之さんが赤羽の漫画に感銘を受けて、実際に赤羽に移り住んで清野さんや地元の人たちとの交流をしていきます。
その中で「もう一度芝居をやりたい」ということに気づき、赤羽を去っていくまでを描いた作品。
以前に「まほろ駅前シリーズ」の実写にハマって何度も見返したことがあるんですけど、「まほろ」が好きな人はハマる確率大でしょうね。
まほろは町田が舞台なんですけど、町田とか赤羽みたいな都内のノスタルジーを感じさせる街の描写はやっぱり良いですねぇ。
これが埼玉とか千葉とかの地方都市でなくて、世界有数の巨大都市であり人間のいろんなエゴが渦巻く「東京の片隅のちょっとほっとする隙間」みたいなのが良いんですね。
そしてこの作品の時期ですが、山田さんは7月の初旬に越してきて、8月の下旬で赤羽を去っていきます。
つまり、とある一夏にちょっと立ち止まり再生していくタイプのものがたりですね。心理学者のユングでいうところの「死と再生」ですね。
この夏休み感、良いですね。
私も東京で生まれ育ったので、作中に出てくる夏の日差しが照りつけるアスファルトの道端でアイスを食べたり、中が薄暗い個人商店やコインランドリー、荒川の土手をあるくシーンなど見どころたくさん。
山田さんは一人暮らし用のアパートに越すわけですが部屋がスッキリしているので、荷物は元いた自宅にあるのかな?二軒借りてるのかな?とかこれは台本があるのかな?とか細かいところは気になりましたが、この雰囲気を味わうだけでも一見の価値あり。
漫画も合わせてどうぞ
そして漫画の方も合わせてオススメ。
赤羽作品は「東京北区赤羽」と続編の「ウヒョッ 東京都北区赤羽」が、ありますがこの「ウヒョッ」シリーズの六巻で完結となります。
ただ最終巻は読んでいくうちに何とも言えない「諸行無常感」に襲われます。
これは「東京都北区赤羽」から全巻読んできたからこその感覚なのかもしれませんが、この感覚…漫画やアニメにどハマりしてた子供の頃にも感じた感覚。
そんなことを考えてたら偶然同じことを言っている方を発見。
芥川賞作家の羽田圭介さんのYouTubeで私がぼんやりと考えていたことを見事に言語化してお話してくれてます。
つまり「人は必ず死ぬ、永遠に続くことなどない」。まさかこれが「赤羽」という街を題材にした漫画の最終回にくるとは…。
おわりに
というわけで今回は「東京都北区赤羽シリーズ」の紹介でした。
さっきの漫画の方の話の続きですが読後に「あー面白かった!」だけで終わらない作品こそが真のフィクションだと思ってます。
なぜなら、リアルな人生は「あー面白かった」では割り切れませんからね笑。
そんなわけでハマる人にはどハマりするであろう「赤羽」の世界に触れてみてはいかがでしょう?
今年の夏はロケ地巡りとかもしたい!ではでは。