「バンドの演奏が合わない」とお嘆きのドラマーに向けて…そのお悩みをゲシュタルト心理学で解決

今回のテーマは「バンドの演奏がいまいち合わない…もしかして自分のせい?」
とお嘆きのドラマーの方に向けて一つの考え方を提供したいと。
まず結論を先に言うと、曲中の「図と地」を見極めて、「図」の方に合わせる
ということです。
これだけだと何のことやら??ですけど、この「図と地」はゲシュタルト心理学の用語です。ちなみにこちらの記事でもゲシュタルト心理学を引用してますのでよければご覧ください。
この過去記事では「ドラムソロの取り組み方」についてゲシュタルト心理学を使いましたが、今回は「バンドの演奏を合わせる」ために使ってみます。前置き長くなりましたが、それでは本編にいってみましょう。
上記の過去記事見た方はくどいので手短に「図と地」とは何かを説明しますと。
この下図の「ルビンの壺」の様に、人間は意識を向ける対象によって見えてくるものが違うということですね。この意識を向ける方を「図」、向けない方を「地」とゲシュタルト心理学では呼びます。
で、本題に戻って…要は誰しもがバンドの演奏を合わせたいんです。でもライブ音源を聴いたりリハーサルを録音したのを聴くとバラバラで凹んだりもします(このことを「縦線がずれている」なんていったりもしますね)。
じゃあ合うように頑張ろうと!!したところで、それで合えば苦労はいらないわけで笑。まぁ同じメンツで5年もやれば合ってくるかもしれませんが、そんなノンビリもしたくない、というときにこの「図と地」を意識してみるといいかなと。
まず、具体的な方法に入る前に、ドラマー単体である程度の安定したリズムが叩けてること前提で話しますが、それでも合わない場合どうすればいいか?
ここで、定番中の定番は「ベースに合わせる」、だと思いますが、音数が多いバンドではベースは埋もれてしまうこともあり、「ベースに合わせる」感覚がつかみづらいこともあります。そうなると演奏がずれたりします。そんな時どうするのか?
結論としては、曲中の「図と地」を自分の中で定めることです。今回のポイントはこれだけです。この場合、「図」になり得るのは、リフや、主旋律、キメ、など曲中で目立つ部分。その他は「地」としてとりあえず聞き流します。
この様に音楽を聴いてみると、変に「バンドの演奏をまとめなきゃ…」とドラマーが縮こまらず、「目立つところだけ気をつけよう。後はとりあえずいいや」。みたいなある種の開き直りが生まれ、自分も楽に合わせることができます。
というのも、演奏中はドラマーは台風の目の真ん中にいるようなものなので、気持ちに余裕を持って、曲の流れを作ることは枝葉の細かいテクニックよりも大切なわけです。
一応最後に、念のため補足しておきますが、本当は全てのパートがパズルのピースの様にカチッとはまって、かつそれが人間らしい揺らぎを持っている演奏が理想ではあるのです。
しかし、いきなりその境地に達するのは至難なので、その第一歩としてゲシュタルト心理学を使ってみてはいかがでしょうか、という提案でした。
しかしこのような抽象的な話は文字で伝えるのが難しい…。また何か思いついたら書き足していきます。
ではでは。