ドラムのフットペダルの「ビーターのオススメの長さ」について

目次
はじめに
今回はドラムのお話。テーマーは「ビーター」です。
ビーターというのはバスドラムのペダルの棒の部分のことですが、ここの扱いが意外と大事だったりするので今回書いてみようかと。
ただ「ビーターの長さどうしたらいいの?」というお悩みよりかは、実際には
✔︎ビーターの先端が足の甲にドカドカと当たる
✔︎備え付けのペダルの調整がうまく出来ない
✔︎ドラムのフットワークがうまくいかない
…といったようなお悩みで出てくる方が多いかなと思います。
なのでその辺のことをどうにかしたい方のお役に立てばと。
では本題に。
結論→ビーターの「長さ」に注意
今回の結論はいたってシンプルでして、それは「ビーターを取り付ける長さに注意しよう」というものです。
ここでいう「長さ」とはビーターの棒の部分を「どれだけ長くとるか?」ということですね。
自分のペダルだとある程度「この辺かな…」という感覚がわかると思いますが、スタジオやライブハウスに備え付けのペダルを使う場合はこの「ビーターの長さ」を毎回見極めないと良いフットワークができなくなります。
なので今回はその基準と言いますか、ヒントをお伝えできればと思います。
「テコの原理」を最大限に使うこと
とはいっても、「ビーターは常に〇〇センチの長さでセッティングするべし!」みたいな唯一の正解はありません。
それはなぜか?というと、バスドラムのフットワークはある意味「水モノ」みたいなところがありまして、以下の要因で「フットワークのしやすさ」は変わったりします。
・ペダルのバネの状態
・ペダルそのものの特性
・ドラマーの履いている靴の状態(裸足も含めて)
・ドラマーの脚力や体重
・ドラマーのその日のコンデション
・演奏する曲のジャンル
…どうでしょうか。これを見ていただいても「正解は一つではない」ということがわかると思います。ただし正解は一つではないですが、「その時の正解」はあるように思います。
では「その時の正解」の基準は何か?というと、それが「テコの原理が最大限に発揮できるポイントを探す」ということです。
つまり、バスドラムのペダルは「足で踏む」という動作を「ビーターがバスドラムを打つ」という回転運動に帰る構造なので、理科で習ったテコの原理を最大限に使えるポイントでビーターの長さを決めていく必要があります。
逆を言うと、これができればフットワークはだいぶ楽になるとも言えます。「じゃぁその長さはどうやって決めるの?」と思う人もいるかと思いますが、それは「ペダルボードを足で軽くつついて”楽に踏める”と感じる長さ」にするわけです。
ビーターを「長くしたり短くしたり」することについて
ではこの「楽に踏める」の「楽」とは一体何か?要は「楽な状態」を知るには「踏みにくい状態」も知らないといけないわけです。
そこでビーターを短くした場合と長くした場合で何が起こるのか?と言うことを書いてみます。
①ビーターを短くした場合
実際にやってみるとわかりますが、バスドラムの音量が出しにくくなります。要するにバットを短く持ってボールを打つようなものですね。
ただこれにも使い道はあって、常時BPMが200近い曲のツーバスを演奏するようなバンドでプレイするときは、ビーターは短めにつ片方がやりやすいです。
その分多少音量は犠牲になりますが、「スピード優先の時はビーターは短め」の方がやりやすいです。
② ビーターを長くした場合
ビーターを長くすると、音量は出やすくなりますが小回りが効かなくなります。
おまけにクローズ奏法とオープン奏法の切り替える力が不十分だと、足の甲にビーターの先端がドカドカ当たります。(この奏法については過去記事をどうぞ)
ただこれの使い道は、一発一発をしっかり聞かせるようなハードロックのバンドをやる時はビーターは長めにつけるとやりやすいです。
終わりに
と言うわけで、以上を踏まえて何が言いたいか?と言うことですが。
「ビーターを長くした状態」と「ビーターを短くした状態」の間にこの「テコの原理を最大限に使えるポイント」があると言うことです。
特にポップスや、いろんなジャンルが雑多になったインストバンドをやる時はいちいちビーターの長さを帰るわけにもいかないので、「長すぎず短すぎず」のポイントを常日頃見つけることはしておいたほうがいいかなと。
ちょっと今回理屈っぽいお話でしたが…フットワークはドラムの要なので、何かのお役に立てばと。ではでは。