プロが演奏の細部にまで徹底的にこだわる理由を考えてみました

目次
はじめに
今回はドラムの話でもありますが…楽器をやる人全体に向けて書いていきたいと。
テーマは「プロが細部にまでこだわる理由」。
アマチュアとプロの大きな違いはこの「細部へのこだわり」だと思います。
プロの現場は「なんでこんな事まで?」と思うほどに、とにかく細かいところにトコトンこだわります。
私も昔は「聴く人は素人(失礼!)が多いんだからこんな細かいところは聴いてもわからないんじゃないの?」と思ってました。
でもそれは相当大きな間違いだったということ。
「音楽はテクニックばかりに走ってはいけない」「大事なのは感性とかフィーリングでしょ」という人もいました。
それも正解なんですけど、「細部にこだわる事」とそもそも論点が違ったりします。
…話が長くなりましたが、今回は「ある程度楽器が弾けるようになった中級者の方」に向けて書いていきたいと。
では本題に。
細部にこだわる理由
というわけでプロが細部にこだわる理由を5つほどご紹介。
大きく分けて「お客のため」「同業者のため」「自分のため」の三つに分かれます。
①じつは細部も聴かれている
まずは「お客のため」というお話。
楽器をやっていない人だと確かに「演奏者側の細かいこだわり」は意識的にはわかりません。
ただここがポイントで「無意識的には分かっている」と私は思います。
つまり意識的にわかるということは「あの部分のあのコード進行いいよねー」みたいに、言葉にして言えるということです。
対して無意識的にわかるということは「上手いね」とか「すごくカッコ良かったよ!」みたいな褒め言葉をもらったときですね。
ちなみにここでいうカッコいいとは容姿の問題だけではありません。
英語でいう「cool!!」に近い感じですね。
②同業者からの評価
次は同業者、つまり同じミュージシャンからの評価が上がるというお話。
細かいところにこだわると、ミュージシャンならちゃんと気づきます。
そうすると「あいつはちゃんとわかっている」という評価をいただけます。
もちろん褒められて嬉しいということもありますが、仕事をもらえたり、上手いバンドに誘われたり、良い対バンと組ませてもらったり…などの良いことがあるかもしれません。
③自分のマインドを上げるため
次は「自分のため」のお話。
細かいところにこだわるということは「一人前のプレイヤーである」という自分のマインドを育てることにもつながります。
要するに「自分はまだまだ下手だから…」と細部にこだわることを怠ると、その通りの自分のままなんです。
よく「自分の収入を無視して高い家賃のところに住むと、つられて収入が上がった」なんて例え話がありますね。
まぁそこまで荒療治ではないですが、それに近いお話かなと。
④他のプレイヤーとの差別化
昔に比べて、教材やYouTubeも充実してきて、楽器プレイヤーのレベルに変化が起きているように思います。
それはどういうことかというと、「そこそこ上手いプレーヤーが増えた」ということ。
(ずばぬけてうまい人も増えたような気がしますが…やっぱり少数派かなと思います)
そうなると「差別化」をしないとその他大勢でうもれてしまいます。
テクニックで差別化を図るのはちょっと飽和状態になりつつあると思うので、そうなると「細部にこだわる」という差別化が必要になってくるというわけですね。
⑤自分の耳を鍛えるため
④と関連があるのですが、細部にこだわっていると「自分の耳」が良くなります。
これって料理と似ているんですけど「美味しいものと安いものを食べ比べてこそ、本当の美味しいものがわかる」ということですね。
つまり④と⑤をまとめると「細部にこだわると自分のマインドも高まるし耳もよくなり、結果的に自分のレベルもあがる」ということですね。
おわりに
というわけで、今回は「プロが細部にこだわる理由」でした。
ちょっと紛らわしいんですけど、これって「基礎力をつける」というのとは完全に一致しない部分もあるんですね。
なのでイメージとしては「基礎力をつける」ことと「細部にこだわる」こと両方を心がけるといいかなと思いますね。
よければご参考までに。ではでは。