ドラムの演奏に「正解」はあるのか?

はじめに
久々の更新ですが、今回はメールやYouTubeのコメントでいただいた内容に関して書いてみようと。
テーマは「ドラム演奏の正解とは?」というちょっとぼんやりした話です。
要するに「ドラムで〇〇って正解なんですか?」というコメントをたまにいただくので、そのことについて私なりの考えを書いてみようかと。
中級者以降になると自分のスタイルができてきて、耳もそれなりに音楽的になってくるかと思うので、今回の内容は初級者の方にお役に立つのではないかと。
では本題に。
ドラム演奏の正解とは?
ドラムを始めた頃は「これで合っているんだろうか?」と不安になって「正解」を探し求めるのは自然なことだと思います。
そこで結論を先に言うと、「正解はないけど、基準はある」ということでしょうか。
ようするに「曲に合っていればそれが正解なので、唯一の正解はない」ということなんですけど。
「そんな事いったって、どうやって曲に合っているか判別するの?」と思うかもしれません。
その時に必要なのが「基準」なわけです。
なので話を簡単にするために、ある架空の人物を想定しましょう。
- ドラム歴1年
- 使用機材はスタジオのドラムセットに加えて、自前のスネアドラムとフットペダルを持っている
- オリジナルではなくて自分の好きな曲をコピーしている
こんな人がコピーに取り組んでいるけど「これで合ってるのかな?」と悩んでいると仮定してみます。
繰り返しますが唯一の「正解」はないので、どの辺を「基準」として押さえればいいのか書いていきましょう。
抑えて置きたい「3つの基準」
ドラマーもいろんな個性があって、同じ曲に対してもいろんな解釈があります。
でも「いろんな解釈」と言われても困ってしまう方のために、抑えて置きたい「基準」
を3つご紹介。
ここを踏まえた上で自分のスタイルを作っていただければと思います。
①音色
まず大事なのは音色。これがいまいちだと演奏が活かされません。
音色というのもいろいろありますが「高い楽器を使おう」というわけでもなく、「曲にあった音を選ぼう」ということです。
曲に合っていれば安い楽器の方がしっくりくることもあります。
ドラムは曲に混ぜて見ないとなんともわからないということですね。
ただ予算の都合上そこまで高い楽器を使えない人もいるかと思います。
その時に気をつけたいのが「チューニング」と「音の出し方」です。
要はチューニングを曲に合うように行った上で、曲に合うような楽器の鳴らし方をしようということ。
ただどうしても安い楽器はチューニングの幅や音色の幅がせまい(要はワンパターンな音しか出ない)のですが…そこはお財布と相談ですね。
②タイミング
次はタイミング。タイミングはほんとに奥が深くて、完全にジャストなタイミング、要はただ打ち込んだだけのドラムだとグルーヴは出ないんですね。
なので、人間特有の「もたり」こそがグルーヴの要素かなと。
ただモタっていけない場所もあります、つまりグルーブではなくてただの「演奏のヨレ」に聴こえてしまうところですね。
たとえば、手数の多いフィルインの前後は非常にもたりやすいです。ここはきっちり練習で克服したいところ。
あとは、バスドラムのタイミングも「演奏のヨレ」となりやすいので要注意ですね。
③ハーモニックリズム
最後に、「ハーモニックリズム」について。
だいぶ前の過去記事で書いているので概要はそちらを見ていただきたいのですが、要するに、「ドラムだけ浮いていないか?」ということです。
たとえば、ギターやベースが細かい事をやっているのにドラムだけゆったりとしたリズムを取ったり、反対にギターやベースがゆったりしたフレーズ弾いてるのにドラムだけドコドコ叩いていたり。
曲のハーモニックリズムに合わせたドラムの付け方のコツは、ドラムを「低音」と「高音」にわけて考えるといいですね。
低音楽器は、バスドラムとフロアタムで、高音楽器はスネアとシンバル類です。
(その他のタムは真ん中くらい)
またコピーのドラムがうまくつけられなくて悩んでいる方は、カホンを買ってみるといいと思います。

カホンは「低音」と「高音」がよく理解できる構造なので、コピーに煮詰まったらカホンで合わせてみると良いフレーズが見つかったりするかも。
おわりに
と言うわけで、今回はドラムの「正解」と「基準」について書いて見ました。
ドラム初心者の頃は覚えることが多くて大変かと思いますが、今回ご紹介した「基準」は是非抑えていただけるといいかなと。
ではでは。