ドラム上達のコツである「改善点の分類法」についてご紹介

目次
はじめに
今回はドラムレッスンをしていて最近感じたことを書いてみます。
コロナが流行り出した春先にはレッッスンはゼロだったのが、最近ありがたいことに多くの方のレッスンをさせていただけるまでになってきました。
長い方は3年以上通って下さるし、初めての方もいます。
そこで共通して感じたことを書いてみようかと。
ただ一介のドラム講師の感想だけだと読むメリットは無いので笑、独学でやっている方のお役にも立つ内容を書いていきます。
前置きが長くなりましたが今回のテーマは「改善点」です。
ドラムは非常にフィジカルな楽器なので、この「改善点」の攻略ことが上達の近道であるということを今回はお伝えしようと思います。
「鉄は熱いうちに打て」というように、「悪い癖は早めにとった方がいい」というのは確かに正論かつ理想です。
しかしドラムの練習の過程はドラマーによって千差万別。なかなか理想通りにはいきません。
要はドラムを教えるということは「音楽」と「人間」の両方の探究でもあるということ。そこに奥深さがあるんですね。
というわけで今回はドラムを始めたばかりの人から中級あたりのドラマーを対象に書いていきます。では本題に。
結論→改善点の分類をしよう
まず今回の結論ですが「改善点の分類をしよう」ということです。
具体的にはこんな感じ。
- すぐに直すべきポイント
- 時間をかけて直すべきポイント
つまり最初から完璧を目指すことはできないし、完璧を目指すと上達が遅くなるということなんです。
かといって一度ついた間違った癖は取るのに時間がかかるし怪我の原因にもなる。
この辺の見極めがかなり大事になってくると言う事。
では以下で具体的に書いていきましょう。
①すぐに直すべきポイント
これは私がレッスンで繰り返しお伝えしていることです。
極端に言えばドラム歴ゼロ日の時から気をつけるべき事なんですね。
セッティング
まずはセッティング。これが基本中の基本なんです。
例えば「椅子の高さ」「ザックリとしたチューニング」「ペダルの調整や角度」などですね。
間違ったセッティングで続けるとフォームも崩れてくるのでこれは早急に見直した方がいいです。
身体の使い方
スティックの持ち方も突き詰めるとキリがないです。
ただポイントはあります。
それは「指」「手首の角度」「上腕の動かし方」「カカト」の使い方。
この辺なんですね。
時間をかけて直すべきポイント
こちらはザックリいうと、演奏面の話になります。
要は身体の使い方とセッティングさえしっかり押さえておけば後は、気長にやっていってもいいのです。
具体的に書いていきます。
リズムがよれる
最初はリズムはヨレて当たり前です。ここでリズムのヨレを急いで直そうとしない方がいいです。
身体の使い方をしっかり取り組めば呼吸が整ってくるので、リズムのヨレはだんだんなくなっていきます。
フィルインが叩けない
フィルインも難しいものがあったりするので、壁に当たる事もあるかと思います。
ただこれもあまりこだわらないほうが良いです。
極端な話、フィルイン無しで一曲叩ききる方に力を注いだ方がいいですね。
後は無理にタムタムを使わずにスネアドラムだけのフィルインに変えるとかですね。
要するに「曲の細かいところを直していくという作業」は優先順位的に後回しなんです。
どのくらい気長に待つのか
とはいえ、時間をかけて直すべき事もいつかは直さないといけない。
その見極めが講師の役割でもあるのですが、ポイントの一つとしては「ドラムが身体に染み込んできたら」と考えてます。
ドラムは自転車と同じで身体で覚える要素が強いです(記憶の分野の専門用語では手続き記憶と呼びます)
なのでドラムがこの手続き記憶にはいった辺りから細かいところに取り組む感じです。
それまではひたすら①「すぐに直すべきポイント」に取り組んだ方が絶対効率は良いのですね。
じゃあその手続き記憶に入ったかってどうやってわかるの?という話ですが、これは講師の勘です笑。
ドラムは人間が演奏するものなのでこればかりはアナログなお話なのです。
終わりに
というわけで今回のポイントをまとめるとこんな感じ。
- まずはセッティングとフォームをきっちりやる
- それができてきたら演奏に取りかかる
- 演奏に取りかかるタイミングは「ドラムが身体に染みこんだら」
という感じでしょうか。こうかくと当たり前のような気もしますが。
この順序って他の楽器と比べてドラム独特なのかなとも思います。
よければご参考までに。ではでは。