ドラムに筋肉は必要?トレーニングすべき?

目次
はじめに
今回はドラムのお話し。テーマは「ドラムに筋肉はいるか?」ということです。
これに関してはいろんな意見がありますので、ここではあくまで私の考えに過ぎないのですが、たまに「ドラムを叩く時に筋肉はあったほうがいいの?」という質問を受けます。
おそらくドラムというと「強烈な爆音」を出すイメージがあると思うので、「ドラムを叩くには相当な強靭な身体でなければならないのか?」ということなのでしょうか。
そしてこの話は単に「ドラマーの身体作り」の話だけではなくて、ドラムの奏法自体を考えるいい機会になると思います。
なので、今回はこのテーマでお話ししてみたいと思います。では本題に。
結論→無いよりはあったほうが良いけど…?
まず結論としては「筋肉がある・筋肉が無い、という結論では片付けられない」ということです。もちろん「ドラムと筋肉」に関しては割と普通に考えるとこんな感じだと思います。
①仮に全く同じ実力のドラマーが二人いたら、筋肉は無いよりあったほうがいい
②ガリガリのドラマーでは綺麗な音が出せない
③プロのドラマーはみんなしっかりと筋肉がついている
もちろんこれはこれで「アリ」なんですけど、それだけではないところにこのテーマの難しさがあります。
それはなぜか?というと、「その筋肉がついた過程」にあります。ということなので、この話についてもう少し深掘りしていきましょう。
「身体の前面の筋肉」は要注意
次の結論としては「身体の前面の筋肉」は要注意ということです。
ここでいう身体の前面の筋肉というのは例えば「大胸筋、腹筋、力こぶ、太ももの表側」などのいわゆる「ウエイトトレーニング」でつきやすい筋肉のことです。
これらの筋肉をドラムとは別の手段(例えばウエイトトレーニングとか)でつける時にはどうしても「握る」「力む」という動作が必要となってきます。
するとどうなるか?というと、楽器演奏で必要不可欠な「脱力」の状態からかけ離れてしまう、ということなのです。
筋肉にまつわるあれこれ
という内容を踏まえて、先ほど書いた「ドラムと筋肉」の詳細について検討してみましょう。
①仮に全く同じ実力のドラマーが二人いたら、筋肉は無いよりあったほうがいい
→もちろん筋肉はあったほうが音に迫力が出ていいんですけど、力みが生じると脱力できなくなる、という諸刃の剣みたいなものだと思います。
もちろん長時間のステージやレコーディングを乗り切るには「持久力」としての筋肉は必要ですが、脱力ができなくなると体力の消耗は早くなるので…難しいところですね。
②ガリガリのドラマーでは綺麗な音が出せない
→これはある程度そうだと思います。
ただ痩せているとドラムでは不利にはなりますが、極端なゴリゴリの爆音メタルを5~6曲、大口径のドラムで叩き続けることだけがドラムでは無いです。
ガリガリの人でも、脱力ができればある程度の音量は出せますし、そのある程度の音量でも叩けるジャンルはたくさんあります。
この辺は体重の軽い小学生の上手いドラマーの演奏なんかが身体の使い方としては参考になります。
③プロのドラマーはみんなしっかりと筋肉がついている
プロのドラマーは「いつもドラムを叩いている」ので、それで自然と筋肉がついていくということですね。
中華料理屋の料理人の前腕とかをみてみるとわかりますが、自然な感じでたくましい筋肉がついています。
これも毎日中華鍋を振り続けた結果でありドラムもこれと似ているのかなと思います。
終わりに→結局筋肉はつけるべきなのか?
というわけで結局「筋肉はつけるべきなのか?」ということですが。
ちょっとあれこれ話が飛んだので改めての今回の結論としては「ウエイトトレーニングで筋肉をつけると、体重が増えるというメリットがあるけど脱力が難しくなるというリスクを承知の上で」ということでしょうか。
結局どっちなの!と思った方もいるとは思いますが、私は腕立て伏せなどはありだと思います。
上半身は腕立て、下半身はランニング、後はドラムを叩き込んで自然に筋肉が、ついていくのがいいかなと。後は水泳もいいですね…確かテリーボジオや、山木秀夫氏もしていたそうなので。ではでは。