ドラム講師の現場からわかった「ドラムが短期間で」叩けるようになるには?

はじめに
今回はドラムのお話し。
テーマは「ドラムを短期間で叩けるようになるコツ」ということなんですが。
新年一発目ということで私のドラム講師としてのお仕事をちょっと振り返りつついこうかと。
かれこれドラム講師をはじめておかげさまで4年くらい経ちまして、その中で指導法に色々と変遷がありました。
プロを目指すという方向であればゴリゴリの体育会系なレッスンということも辞さないのですが笑、わたしのドラムレッスンに来ていただける方は趣味として楽しみたい方です。
しかも「バンドを組むほどじゃないけれどドラムをやってみたい!」という方が多いです。
なのでゴリゴリのレッスンをするのも違うな…と模索する中で私のレッスンのスタイルが出来上がっていったわけです。
趣味で楽しむということを考えた時に、地道な基礎練習か延々と続くまるで強豪校の部活のようなレッスンでは誰も来てくれない。
かといって上辺だけ「ドラムが叩けるようになった!」と喜んでもらってもそれだといつか頭打ちになるわけで(しかも変な奏法のクセもつきそう)
だからこの間をうまくとる、つまり「基礎もしっかり固めた上で」実際に曲が叩けるようになり、アンサンブルの楽しさをどうやったら味わってもらえるか?という探求が始まったわけです。
曲を流しても…
そこで最初は、課題曲を決めてそれを流して合わせてもらうレッスンを試みましたが、これは上手くいかず。
なぜならドラム自体の音が大きいので、スタジオで曲を流すと曲がよく聴こえなくなるからです(イヤホンだと講師の私が聴こえない…)
後、テンポが速い曲はどうしても合わせづらいということもありました。
スマホで再生速度落とせますが、何か違うよなぁ…と思ったり。
そこで私が弾けるギター、ピアノ、ベースを生徒さんのドラムに合わせて弾くことにしました。
これだとある程度、曲に合わせている感じ、つまりアンサンブルの楽しさはある程度体験していただけます。
歌メロが足りなかった!
ただ、これだけだと不十分なことがわかりました。
それは「歌モノ」は同じコード進行の繰り返しなので、自分がどこを叩いているかわからなくなるということ。
本来は、ドラム単体だとしても「自分がどこを叩いているか」把握する必要があるのですがそれは趣味で楽しむ以上のレベルのことなんですよね。
そうなるとさっき書いた「ゴリゴリの」レッスンになってしまうので…趣味で楽しむニーズには合わない。バンドを組んでいればドラムだけ集中してやるという方法もあるけれど、冒頭に書いたようにバンドを組んでいない生徒さんがほとんど。
すると必要になってくるのが歌メロなんですね。
私もカラオケ大好きなんですけど、果たしてレッスンで歌うべきなのか?としばし考えましたが、フィルインの入れるタイミングなどはやっぱり歌メロに寄り添う形でないとしっくりこないんですね。
そこでギターを弾きながら試しに歌ってみる事でどんな感じになるのか?とためしてみたところこれが思いのほか上手くいったんです。
やっぱり、ドラムはアンサンブルの中でこそ活きてくる楽器なので、ドラムだけでトコトコと練習するようなストイックなレッスンは、趣味で楽しみたい人のニーズには合わないなということがよくわかりました。
私はあくまでドラマーなので歌もギターもそれはそれはつたないですが、それでもドラム単体で練習するよりは、比べ物にならないほどの効果があると確信したわけしたわけで。
ドラムはアンサンブルの楽器
以上のことから何がいいたいか?という事なのですが。
やっぱり趣味で楽しむという目標でやる以上は、ドラムはアンサンブルの楽器であるので、歌やギターと合わせる中でそのグルーヴ感や表現方法を学ぶべきなんだなということがわかりました。
「ダイヤモンドはダイヤモンドでしか磨けない」なんて孔子やチェ・ゲバラの格言がありますが、まさにドラムってこれがドンピシャで当てはまるんですね。
それはドラムはソロ楽器ではなく、かつメロディも出せないという他の楽器とちょっとちがった特性ゆえのことなんだなぁと。
なので、何が言いたいのかというと、ドラムという楽器の楽しみ方は2種類に分かれるのではないかということ。それはこんな感じ。
- 既製の曲に合わせて一人で叩く
- 生身の人間と合わせてアンサンブルの中で自分の立ち位置を見つける
もちろん1でも十分楽しむことはできますが、生身の人間と合わせたときの感覚は普通の会話では得られない快感があったりします。
これこそが人間と人間のコミュニケーションの真髄なのかなと思ったりするほど。
おわりに
というわけで今の私のレッスンはこの形式に落ち着きました。
- セッティングの練習
- 基礎練習&フォームの確認
- 曲に合わせた練習
これを1時間で行わないといけなくて、かつギターやマイクの準備もあるので時間をパズルの様に組み合わせてやっております。
私はバンドもやってますが、バンドマンとドラム講師は頭の使い方が全く違うんですね。
生徒さんにはスタジオ代も含め決して安くはないレッスン料をいただいているので、日々精進です!
ではでは。