ドラムのストロークの「種類」を使い分けよう

はじめに
今回はドラムのお話。テーマは「ストロークの幅」です。
ストロークの幅というのは、スティックを振り上げる高さのことですね。
(バスドラムでもありますが、話が広がってしまうので今回はスティックの話に限定します)
ドラマーの叩き方は本当に十人十色でして、スティックを大きく振り上げて叩くドラマーもいますし、逆にあんまり振り上げないで大きな音を出すドラマーもいます。
これはどっちが正解とか不正解とかではなく、それがドラムの演奏の個性となっているわけです。
そうすると「じゃぁストロークの幅はどうしたらいいの?」と思うかもしれません。
その辺のお話をツラツラとしていきたいと思います。
では本題に。
結論:原理を知ること
ストロークの幅の大小を考える前に、ドラムで音を出すことの原理を知っておくと良いかなと思います。
ドラムで大きい音を出したいと思った時に知っておきたいのは「無から有は生まれない」という事。つまり自分の身体で起こしたエネルギー以上のものはドラムには送れないという事なんですね。#ドラム #ドラムレッスン
— Hazime (@kah35sx) May 31, 2021
ベースは物理(理科)の話なのですが、要するに「重さ」「速さ」をかければ大きな音が出るということ。
ドラムを叩くのは人間(ドラマー)なので、人間が「重さ」「速さ」を自分の身体で生み出さない限りはドラムで大きい音はでないと考えた方が良いですね。
この人間が生み出した「重さ」と「速さ」がドラムに伝わる訳ですので、これを踏まえていろんなパターンを検証していきましょう。
ストローク幅が大きいプレイ
ロックドラマーにぴったりな、腕を大きく振り上げてのプレイですね。
ステージ映えもするし、いかにも「ドラマー」って感じのプレイです。
普通に考えると、高いところからスティックを振り下ろせば大きい音が出るイメージはつきます。
しかし、この時に注意点が。
それは振り下ろすときに「重さ」と「速さ」を使い果たしてしまうと、エネルギーがドラムに伝えきれないのでロックぽい骨太な音が出なくなります。
なのでイメージとしては、高く振り上げて振り下ろす起動はあくまで「飾り」というか「おまけ」と思った方がいいでしょう。
ドラムの打面にスティックが近づいた時にしっかりと余力を残すこと…つまり重さと速さを使い切らないことがめちゃくちゃ大事な訳です。
ストローク幅が小さいプレイ
一方で、スティックを大きく振り上げないプレイスタイルもあります。
もともとジャズやポッスプのバラードの様に、そこまで音量を出す必要がないジャンルの時は、とくに深く考えなくてもいいとは思いますが。
ストローク幅を小さくしたままロックドラムの様な骨太な音を出す時はちょっと工夫が必要です。
つまりドラムの打面に当てた時にそこで終わりではなく、ドラムの本体に食い込ませる様にスティックを押し付ける感じですね。
具体的にいうと「叩く」→「食い込ませる」という二つのステップが必要なんです。
この時に必要なのは「指」です。
要は手首で無理にドラムの本体に押し込もうとすると腱鞘炎の原因となるので、打面に当てた時に指を気持ち伸ばす感じにすると、ストローク幅が小さくても骨太な音が出せるということなんです。
おわりに
というわけで今回は「ストローク」について書いてみました。
ストロークの幅はドラムの本質にも関わる結構大事な話だったりします。
要するに「ジャンル」「見せ方」「身体の使い方」などに応じて、意図的にストロークの幅を変えていくといいかなということですね。
ストローク幅を小さくして大きな音を出すのはコツがいるのでまた動画などでもお話ししていこうかと思います。
よければご参考までに。ではでは。