ドラムのフォームやグルーヴを改善するキーワードは…「時間差」

はじめに
今回は再びドラムのお話し。最近レッスンで「時間差」というワードをよく話している様な気がします。
これはグルーヴやフォームを考えるときにとても役に立つお話だと思うので、今回は…
✔︎グルーヴを良くしたい
✔︎フォームを良くしたい
✔︎身体がうまく使えていない気がする
この辺にお悩みの方の参考になればと。では早速本題に。
結論→手足を振り上げると時間差が生まれる
今回の結論としては「手足を振り上げるとそこには時間差が生まれる」ということです。
つまり、「振り上げて振り下ろす」というひとつのモーションをすることで「時間差=遅れ」が生まれます。
当然ドラムは手足を振り上げないと鳴らせないので、この時間差が「ダメなもの」という単純なことでもありません。
ただ「適切なポイントで時間差を取ること」が大切かなと。逆に適切なポイントで時間差を取らないとグルーヴやフォームがぎこちなくなり、その結果「身体が上手く動かせていない感じ」が残ってしまうかなと思います。
ちなみにこれって、歌でいう「ブレス(息継ぎ)の位置を適切に取ること」と似てますね。そういう意味でもドラムと歌って感覚が似てるパートなのかなと思いましす。
…という抽象的な話ばかりしていても仕方ないので笑、いくつかの例をご紹介していきます。
例1:スネアドラム→ハイタムへの移動
フィルイン(オカズ)の定番で「スネアドラム→ハイタム」への移動ってよくやりますが、このときに、スティックを振り上げてハイタムを叩くと時間差が生まれます。
もちろんバラードなどのゆっくりな曲ならそれでいいんですけど、ある程度テンポの速い曲だとこの時間差が「リズムのぎこちなさ」となってしまうことがあるので、注意が必要です。
ただ「スティックを振り上げないとハイタム叩けないでしょ?」と思う方もいるかもしれませんが、この動画の様に低い軌道から叩きあげれば振り上げなくても叩くことは可能です。
ドラムの秘訣は「振り下げること」より「振り上げること」だったりします。#ドラムレッスン pic.twitter.com/Xk6RgWrX2b
— Hazime (@kah35sx) September 19, 2019
例2:スネアドラムの早い連打
スネアドラムだけのフィルインでも、スピードが速くなると叩けなくなるのはこの「時間差」が上手くコントロールできていないという原因もあります。
先日の「パラディドルディドル」の過去記事でも書きましたが、スティックのチップを一音一音振り上げて叩いていたら、当然早いスピードだと間に合いません。
なので、スティックのチップはアクセント以外は基本低い位置にキープします。
「振り上げないとスネア叩けないでしょ?」と思う方がいるかもしれませんが…理屈は例1と同じで、低い軌道から叩きあげる動作になります。
例3:バスドラムの早い連打
後は、「バスドラムの連打が上手くできない」というのもドラマーがぶつかるお悩みかと。
つまり、一音一音フットペダルを踏むごとに足を持ち上げていては時間差が生まれてしまい間に合わなくなります。
これも原理は例1や例2と同じで、手でやっていることを足でやればいいわけです。つまりペダルのフットボードを蹴り上げれば時間差が少なくて演奏することができます。
終わりに
というわけで今回は「時間差」についてお話しました。
パッと見て人間離れした動きをしているドラマーもこの辺の理屈の制度を極限まで上げてやっているということですね。
なのでもちろんこの「時間差」をコントロールするにも地道な練習は必要です笑。ではでは。