ドラムの「音色」を真面目に追求すると「演奏」も上手くなります、というお話し

はじめに
今回はドラムの話。テーマは「音色の追求に全力を傾けよう」ということです。
今回の元ネタは大昔の私の失敗からとってきているのですが、いきなり結論をいうなら「演奏がよければ音色は二の次」という考えは即捨てた方がいいです。つまり演奏と音色は切っても切り離せないんですね。
そしてこれはドラム歴一ヶ月とかのドラマーにも言えることなのです。…ここまでだとどうにも当たり前の事の様に思えますが、この問題にはいろんな大事な事が詰まっていると思います。
なので今回は「演奏がうまければ音色は二の次」と思っているドラマーに是非見ていただければと(ひょっとしてそんな人いないかもしれないけど笑)。では本題に。
高い機材を買えば解決?
結論はさっき書いたので、まずはこのテーマを扱うときに誰もが思い浮かぶであろうことからお話し。
それは「要は高いドラムを買えば良い音でるでしょ?」ということ。これは確かにその通りです。プロが使う様なソナーのドラムとか叩けば良い音が出るに決まってます(使いこなせるかは別として)。
だからと言って「借金してまで高価なドラムを買おう!」とかいうお話では無いのです。ポイントは「今の自分の環境や経済状態の中でベストな音は何か?」ということを追求しようということなのですね。
なぜ演奏だけ上手くなってはいけないのか?
そして次は「なぜ演奏だけ上手くなってはいけないのか?」というお話。
これは過去記事でも書きましたが、ドラマー以外のお客さんには演奏のマニアックな部分よりも、「音色やバンドの全体のバランス」の方に注意が向きます。つまりドラムが叩けない人が音楽を聴くと、演奏の上手い下手よりなんとなくの聴いた感じが耳に残るとわけです。
もう一つは「演奏だけ練習していると、ある段階以降のレベルアップが行き詰まる」ということが起こります(ここがめちゃくちゃ大事です!)。
確かに演奏だけ練習すれは譜面通りには叩ける様になりますが、その段階はいわば富士山の5-6号目にきたくらいのところです。
それより上のレベルに行きたいときにはどうしても「良い音色を出すにはどういう演奏が必要なのか?」ということの追求になっていきます(念のため、良い音色=キレイな音色ではありません、「場に合った音」という意味です)。
そして音色を追求していくと自然とそれに引っ張られて演奏も上手くなっていくという事が起こります。こうやって考えるといかに「音色の追求」が大事なのか、ということがわかりますね。
具体的にはこんな感じ
で、具体的にはどうするか?という事ですが、ちゃんと書くと長くなるので概要だけ書きます。
✔︎自分が叩くドラムセットのグレードの確認(出せる音色のバリエーション、レンジを確認する)
✔︎自分が叩くドラムセットのチューニングとミュートをとことん試す
✔︎今の自分の力量でどんなに安いドラムを叩いても出せる音色のバリエーションを知っておく、そしてそのレベルを上げていく
…という感じです。これも「義務」と思うとめんどくさくなるのですが、真面目に取り組むと楽しいです。なぜならこれは「音楽」という科学や数値で割り切れないものに対する飽くなき挑戦、だからです。
とはいえ、最初は演奏の練習を
…ということを書きましたが、いきなりドラム歴ゼロ日の人はまずは「演奏」だけに集中して練習した方がいいです。
要は右も左もわからないレベルの時には今回のお話はちょっと情報過多です。ドラムを半年くらい続けられて簡単な曲が叩ける様になってきたら是非この音色の問題に取り組んだ方がいいです。
そして音色はなかなか自分ではジャッジできないのでレッスンを、受けてる人は講師にガンガン質問しましょう!
終わりに
というわけで今回は音色の大切さをお話しました。
これは例えレンタルのドラムでも、自分が持っているスネアドラムが安いものでも、その中でベストな音色を出そうという気持ちがとても大事なわけです。
そしてこれを追求することが「替えがきかない個性的なドラマー」になる近道かなとも思います。ではでは。