ドラムスティックを選ぶ時のあれこれ②~ニス塗りのスティックは使いやすい~
【前回からの続きです】
このスティック、何がいいかというと…私的には2点ありまして、まずは
①「ニスがたっぷり塗ってある」
という点ですね。というものドラマー、
とくに運動量の多い音楽をやるときの悩みの種の一つが
「汗ですべる」ということではないでしょうか。
まぁ、別に落としたら落としたでステックを補充すればよいのですが
(この辺についてはまたの機会に…)、
さすがにレコーディングだと録り直しになってしまいます。
更に言ってしまえば手に汗をかくのは、実は運動量とか、部屋の暑さとかとはそんなに関係ないように思いますが、とにかく手汗で滑るための対策品はたくさん出回っています。
しかし、個人的にはやはりこの表面にニスが塗ってあるのが一番しっくりくるのです。
他にもニスが厚めに塗ってある製品としては、
REGAL‐TIP社製のスティックがいろんな太さのバリエーションを出していまして、
私もしばらくの間「5A」を愛用していました。
しかしそんな中、この「デニス・チェンバースモデル」をお勧めする理由は2つ目のポイント、
②「木が詰まってる(感じがする!)」
ということなんです。実際詰まっているのかどうかはわかりませんが、スティックを持った時にずっしりとした感じがあり、これが自分の身体本来の重さを「乗せる」のに向いている感じがするのです。
(ちなみに私はドラムは「叩く」というよりかは「重さを乗せる」という表現がしっくりくるのでこっちを使います)
ところで、先ほどREGAL‐TIP社のスティックの「太さ」の話が出てきましたが、みなさんはスティック選びの時に「太さ」は何を基準に選んでますでしょうか?
ここで一つ言えるのは
「周りの演奏に負けないように大きい音を出したいから」
という理由で太いスティックを選ぶのは個人的にはお勧めしません。
(ここには「音量」と「音圧」の違いの話があるのでそれはまた別の機会に…)
私は太いスティックを長期間使ったことがないので、太いスティックの利点を紹介することができないのですが(なので太いスティックにも利点はあると思います)、
実際に楽器メーカーのカタログなどをみるとプロドラマーの方のシグネチャーモデルも太いスティックはあんまり見られないように思います。
しかし、かくいう私もガリガリな体型だったころに一時期周りから「音が小さい」と指摘され悩んでいた時期がありました。
もちろんそれを改善すべくトレーニングジムには通いましたが(筋トレとドラムの関係についてはまたの機会に…)、体質的にガリガリの人はそんなすぐに筋肉はつかないし、体重を増やすのも難しいのです。
そんなとき、ひょんなことから手にしたのが、アヘッド社のジョーイ・ジョーディソンモデル。
ちなみにジョーイ・ジョーディソンはアメリカの近代メタルの代名詞的なモンスターバンド「スリップノット」の初代ドラマーです。
見た目はいかついですが小柄な体系で(身長は160cm)、テンポ200以上の曲が並ぶスリップノットの曲を軽々とたたきこなすプレイスタイルが人気を呼びました。
おすすめはやはり…3rdアルバム「Vol.3:The Subliminal Verses」です。まさにモダン・メタルの一時代を築いた風格があります。
話をスティックに戻しますと…実はこれ衝撃的な出会いでもあったわけで、結果的にこのステックを5年以上愛用し続けることになるのですが…次回はアヘッド社のスティックをご紹介しましょう。
ではでは。