ドラムのための体力づくりで本当に必要なことって?

はじめに
今回はドラムのお話。テーマは久々「ドラムのための体力づくり」について。
自分がレッスンしたり、バンドに参加したりして思ったのですが、ドラマーの身体作りには「目的に合わせた方法」があるなと思ったわけです。
もちろんトレーニングが趣味の方はそれでいいし、ツアーとかをガンガンやるようなバンドのドラマーだとジムなどでしっかりした身体作りは欠かしていないと思います。でも、
- 「ドラムは好きだけどトレーニングはそれほど好きでもない」
- 「ドラムって体力が必要なのかな?」
という方もいると思うので、そんな方のお役に立てばと。
またドラマーの身体作りを理解することはドラムの奏法や身体の使い方について理解することにもつながります。
では本題に。
結論→身体の使い方は2段階
結論はざっくりというと身体の使い方は2段階に分かれると思います。
それがこれ。
- 日常生活を無理なく送れる状態をキープ
- 持久力をキープ
要するに「ジムで筋トレして筋肉をつけよう!」というのはこの次の段階のお話しになります。ただ筋トレをするしないはドラマーによりけりかなと思います。
以前にあのYOSHIKIさんもラジオで仰っていましたが、
- ドラムに必要な筋肉はドラムで鍛えたほうがいい
- ドラマーの理想の体型は「カニ」
とのこと。私もこの考えに賛成ですね。
ちなみに「カニ」というのは、手足は太いけど胴体の筋肉はそこまでモリモリではない体型ですね。
一方、寺門ジモンさんは格闘家の理想の体型は「樽」と仰っていました。
これは胴体がガッチリしている極真空手の開祖・大山倍達さんのような体型とのこと。要はドラマーとは真逆なところが興味深いですね。
話がすこし脱線しましたが、この2段階について深掘りしていきましょう。
①日常生活が無理なく送れる状態
まずは一人で趣味として楽しむのであれば「日常生活が無理なく送れる状態」をキープしておくと良いです。
これは言い換えれば「そこまでの筋力や体力は必要ない」ということです。
私の場合でいうと、20歳くらいに左手の手首が腱鞘炎になったときはさすがにドラムが叩けなくなりました(なのでキーボードでバンドやってました)
ただ、合気道を習っていたときは組み手で手首をひねられたり肩関節を痛めたりということは日常茶飯事で。
骨折をしたのに軽く考えていて1ヶ月放置してしまったこともありましたが、ドラムはなんとか叩けてしまっていたんです。
それほどにドラムは力をかけなくてもある程度は演奏できる楽器なんですね。(手首を捻られたときはむしろアコギを弾くのがつらかった笑)
また一人で趣味として楽しむ分にはそこまでの大きな音も出す必要はありませんし、小さい音でしっかり演奏できてから、大きい音を出す奏法に取り組むのが正しい順番なのです。
なのでまずは怪我や病気に気をつけること。これが身体作りの初めの段階なんです
②持久力をキープ
次の段階として趣味よりはガッツリとバンドをやるドラマーが意識したほうがいいことがあります。
それが「筋力より持久力」なんです。
例えば6時間以上のリハーサルをしたときや、レコーディングなど長時間ドラムを叩くと身体に何が起こるか?それが下半身の疲労なのです。
自分の意思に反してだんだん下半身が重だるくなってきます。これって、長時間歩いたときや山を歩いたときの下半身の疲労と似ているのです。
なので「ドラムに必要な持久力はジムで局所的に大きい負荷をかけて鍛えられるものではない」ということが、この記事で一番言いたいことなのです。
また下半身の疲労だけでなく、全身も疲れてくるのでドラム以外でトレーニングをしようというときはたっぷり時間をとって歩くとか山を登るとかしたほうがいいというわけです。
ランニングは全身運動で肺活量も上がるので、メタル系を叩くドラマーには必須ですが。ランニングだとそこまで何時間も走り続けるとこんどは膝に負担がかかってしまいます。
なので長時間の散歩や山登りが有効ということですね。散歩だと最低2時間、最長4時間くらいやると結構なトレーニングになると思います。
おわりに
というわけで今回はドラマーのトレーニングについてでした。
ドラムをやっていてよかったと思えることの一つに自分の身体のメンテナンスに常に目が向くようになったということがあります。
もちろん生身の人間なのでいつ病気や怪我をするかわかりませんが、ドラムをやることでの生活習慣への良い効果というのもあるのかなと思います。
よければご参考までに。ではでは。