ドラマーあるある①~ドラマーは手足を本当にバラバラに動かしているのか?~
ちょっと今回はくだけた内容から切り込んでいきたいと思います。
尚、「決して」悪意や皮肉を込めて書いているわけではないので
くれぐれもご了承を…。
で、今回のテーマの始まりは、
「音楽をやっていない人との会話」
についてです。
何かの会話のはずみで「ドラムをやっている」ことをいうと、
ほぼ100パーセントの確率でこの返事が返ってきます。
それはなんでしょう?
ドラマーの方なら経験があるかと思いますが…
「よく手足がバラバラに動かせますね~」
です。
その他にもどうやらいくつかパターン化できそうなのでそれは後で書くとして、
ほんとにこの法則は興味深いです。
この認識は日本人特有のものなのか?外人と話したらどんな返答が来るのか?
外人でも人種によって違うのか?などなど…興味は尽きません。
もしこの事象に関しての社会学的・文化人類学的な見地からの学術論文を発見した方は私にご一報ください。
(いないか…)
というわけで、
「本当に手と足をバラバラに動かしているのか?」
ということなのですが、
これも結論から先にいいますと、
「そういう場合もある」と私は思います。
ここで教材をひとつ紹介したいのですが、
以前の記事でもちょっととりあげましたが、プログレッシヴ・ロック好きの間では知る人ぞ知る、超絶変拍子系ドラマーの、
マルコ・ミネマン(Dream Theaterの最終オーディションにもエントリーしてましたしね…)の「エクストリーム・インターディペンデンス」というCD着きの教則本がありまして、
当時練習熱心だった(?)私も果敢に挑戦したのですが、
結局表面だけなぞってそのエッセンスは習得できず…
まぁ平たく言うと挫折したんですけど(笑)
で、この教則本のエッセンスというか一番のメインテーマがこんな感じです
(手元に本がないので大体ですけど)
①両足で、
RLLRRLL…という7/16拍子を踏む
②左手で、
5/16拍子を叩く(2+3=5の分割で叩けばOK)
③右手で、
12/16拍子を叩く(3×4=12の分割で叩きます)
この①から③を同時にやる、というものでした。
当然、7と5と12のリズムを同時に始めるので始まりがどんどんずれていって、次に全部の始まりがピタリと合うのは、7と5と12の最小公倍数の、420。
つまり、①を60回繰り返した時ですね…
ただこのパターン、難しすぎてこれをライブハウスとかのドラムソロでやってもまったく盛り上がらないと思いますが(笑)練習としてはすごくためになるとは思います。
それはなぜか?
というのは、ライブやセッションで小節数が決められた状態でドラムソロを取らないといけない場合、
「小節数がフリーのソロみたいにリズムを崩して叩きまくりたい!」
「いやでもそれをやったら、小節数見失うだろ!」
という二人の自分がささやくわけです。
私も以前はご多分に漏れず「小節数が決まったソロ」が苦手だったんですけど、なんとかできるようになった背景としては、上記のような練習のおがげかなと思うのです。
「でもさっきの手足をバラバラに動かす練習とあんまり関係なくない?」
と思う人もいるかもしれないのでちょっと細かく解説を。
小節数が決まっていてドラムソロを取る場合って、私は頭の中ではこうとらえます。
①基本的な表紙のパルス(要はメトロノームの役割)
②曲をやっているわけなのでその曲のメロディー(ジャズならテーマに当たります)とか、ドラムソロの時に他のパートが演奏しているガイドメロディーになるような部分
③自分の叩きたいように叩く!
この①~③を同時進行しています。確かに使う部位が頭に頼る部分が増えますが、感覚的には「手足をバラバラに動かす練習」と似ているなと思ったわけです。
ということで、私が思う「手足をバラバラに動かす」ということについて書いてみましたが…
「じゃぁ普通の8ビートは手足をバラバラに動かしてないの?」
とか、いろいろ突っ込みどころはあると思うので…
それは次回に書いてみたいと思います。
ではでは