ドラマーあるある⑤~数息観をドラミングに活かすには?~
前回は演奏中にドラマーはどんなことを考えるべきか?について触れました。
そしてその中の一つに、
「パルスを頭の中でカウントする」ということを紹介しましたが、
今回はこのことに少し焦点をあてて、別の切り口から考えてみましょう。
いきなり話ががらっと変わりますが、
以前に、個人的に興味があったという理由でお寺の座禅にたまに参加していたことがありました。
ちなみに都内近郊でも無料で座禅ができるところはあります!
一人で初めてのお寺に入るときって結構緊張しますが、他にも一人で来ている人も多いし、
別に厳しく指導されるわけでもないので、興味のあるかたは体験してみてはいかがでしょうか。
まぁそんなにガッツリやっていたわけではないのでホントにド素人の域なんですけど、
いざ、座禅を始めるといろんな些末なことが頭の中を飛び交います。
それなので、この状態で「無心になろう」とすると今度は「無心になろう」とすることに気が行ってしまい、集中できなくなります。
そこで教わったのが、「数息観(すうそくかん)」という方法です。
これは読んで字のごとく、
呼吸の1サイクル(吸って吐く)を1から10まで数えて、10回数えたら、また1から数えるというものです。
このように、あえて何かに意識を向けておくことで他のことを考えないようにするのが
この「数息観」らしいです。
ついでに言うと、「今日疲れたなぁ…でもこれからリハーサル行かなきゃ…」という時には軽く20分くらい瞑想すると頭もすっきりして身体のだるさもとれるのでぜひおすすめです。
ちなみに、昼寝として寝てしまうと身体と内臓が寝起きモードになるので、結構な運動量を必要とするドラムをやる前はちょっと不向きかなぁ…と思います。
なぜかというと、ドラムを叩くときはある程度交感神経優位の状態にしておく方がいいと思うからです。
なので、短時間寝ただけだとしても寝起きは副交感神経優位モードになってしまうのですね。
というわけで、えー…話を戻しますと、
この「数息観」、何かに似てませんか?
そうです、リズムのカウント、すなわちパルスと似ていますね。
それなので、試しに頭の中でパルスのカウントをメインにしてドラムを叩いてみると…
(つまり、叩きながら、1,2,3,4,1,2,3,4…と数えてみること)
不思議と意識が集中してきて、他の歌詞やらメロディーやらといった曲の要素のスムーズに把握できるのではないかと思います。
更に付け加えると、私はよく変拍子(5拍子とか7拍子とか)を叩くことが多いのですが、変拍子ってやり始めのころはとにかく拍を見失わないように、
「1,2,3,4,5…」と数えることに必死になってしまい曲の他の要素を見失いがちになって、4拍子の曲の時と比べて何か味気ないものになっていたような気がしますが、
それを逆手にとってこの「数息観」の考えをイメージしつつ叩いてみると、自然と変拍子も曲にはまった演奏になるかなと思います。
さて「ドラマーあるあるシリーズ」も第5回に及んでしまいました…
まだあるのですが、いい加減に一旦終了しようかなと思います。
ではでは。