ドラマーなら知っておきたい?身体のこと②~音符を「置く」ドラミングには要注意~
というわけで演奏家とトレーニングの関係について前回の結論をもう一度。
①身体の動かし方を脳にインプットする
②持続した運動に耐えうる身体を作る
この2本立てでやることを提唱してみました。
そして今回はこの続きですが、今回はドラマーの場合によせて考えてみましょう。なお今回も私の経験談と、他から聞きかじった話ですので悪しからず。割といい話だと思うので笑よかったらお付き合い下さい…
まず①について。これはもちろんドラムを叩くのが最良のトレーニングかと思いますが、意外とここに落とし穴が。というのも学生時代、というか身体の成長期に運動習慣ができてない人は身体を動かす基礎が出来ていません。
なのでこの状態でいくらドラムを練習しても、まぁ断言はできませんが、「音符を置く」ドラムのまま(悪い方向に)固まってしまう可能性があります。
「音符を置く」とは何かというと、個人練で曲に合わせて練習する分にはある程度、曲というレールがあるので、そこに合わせて叩く、
つまりイメージとして音ゲーのスクロールして流れてくる画面のタイミングに合わせてボタンを押す(ドラムマニアなら実際に叩きますが)でいいのですが…イメージとしてはこんな感じですね。
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ところがスタジオ練習の様に普通に曲を演奏する場合は当然ながらそのレールはないわけで、自分達で曲の流れを作っていかないとダメなわけです。
この辺はバンドで合わす際の方法論も絡んでくるので、今回は話を簡単にするためにドラムだけに絞って考えますが、この「曲の流れを作るのに大切なもの」が身体を動かす基礎なわけです。
イメージとしては、トンネルを通すために道も何もないところを掘り進んでいく感じですかね。なのでちょっと話がそれますが今現在バンド活動がなくて個人練だけをずっとしていて、曲に合わせるのがどんどん上手くなっていったとして、自分は上手くなったという感覚を持つのはとても危険なことかもしれません。
要は元からあるレールに音符を置くのと、何もない空間に自分で音の流れを作っていくの感覚とは全く別物と考えた方がいいでしょう。なので、ドラムの力を落としたくないけどバンドも無いし…という人は誰か演奏する知り合いを見つけてでも定期的にスタジオに入るといいかもしれません。
(ちなみにネットを探すと、ジャムセッションをするサークル的なものがちょこちょこありますが、団体によっては参加者が多いと、参加費は払ったものの自分の番がなかなか回ってこなくてずっと待ってるだけみたいなこともあるので…参加するときはその旨を主催者に確認するといいと思います)。
というわけで、この「音の流れを作る」というイメージがグルーヴという言葉そのものを言っていると考える人もいるかもしれませんが、私は別物というか、分けて考えるとイメージしやすいかなと。つまり…
・音楽の流れを作る=トンネルを削り始める瞬間
・グルーブ=トンネルの削り方そのもの
みたいな感じでしょうか。筋トレの話から始めたのにまた話が脱線してしまいました…
一旦区切って②の話は次回に回します。
ではでは。