ワンランク上のドラマーになるために…「部屋を鳴らす」&「音を遠くに飛ばす」感覚を習得しよう

はじめに
今回はドラマーのための歌の話。
前にも似た話を過去記事で書きましたが、結論をいうと「ドラムの鳴らし方(叩き方)を理解するために、カラオケでマイクなしで歌ってみよう」
というテーマです。
これだけ聞くとイマイチ意味不明ですが、ようはテクニック的な部分ではなく、気持ちの問題というかマインドの話というか…。
「ドラムはある程度叩けるようになったけど…」と伸び悩んべいるドラマーの参考になればと。
もちろんカラオケが苦手なドラマーも何かの参考になるのではないかと思いますが、さらにいうと頑張ってカラオケで歌えるようになってでも身につけた方がいい感覚かなと思います。
(それでも歌は嫌だ!という人は歌=大声と置き換えて読んでみてくださいね)
長くなりましたが本題に。
まずは方法です
というわけで少々わかりにくい話なので、まず具体的な方法をご紹介。
①「ひとりで」カラオケボックスに行きます(遊びに行くわけではないので一人で!)。
部屋の大きさは最初は狭い部屋からはじめてみてください。
だんだん大きさを広くして言って、理想的にはパーティールームなどの広い部屋がよいです(ただこれってお願いして出来るものなのかは謎ですが)。
②マイクを使わず、カラオケのボリュームを小さくし、自分が出せるフルの声量で自分の好きな曲を歌う。
…これだけです。理想を言えば腹式呼吸の発生が望ましいですが、そこまで至らず喉発声の場合も、現時点では大丈夫です。
部屋を鳴らす感覚を感じる
「これをやって何なの」?ということなのですが。
カラオケでマイクを使うと、マイクで音量(声量)が上がったり、エコーに頼って音程を補正したりするということなく、「自分の声で部屋を鳴らす感覚」がつかみにくいと思います。
なのでこの「マイク無しカラオケ」によって、カラオケの部屋の鳴りもひっくるめて自分の歌であるという感覚をつかむことが目的ですね。
だから最初は自分の声が響くくらいの小さい部屋で練習をして、次第に感覚がつかめてきたら部屋を広くしていくといいというわけです。
そしてこの感覚がつかめてきたら、ドラムで部屋を鳴らす感覚にシフトしていくといいかなと思います。
歌とドラムの共通点は?
とはいっても、「歌とドラムの共通点」をどこに見つければいいの?ということですが。
答えを言ってしまうと…先ほどのカラオケで部屋を鳴らすという感覚を感じられたら、スタジオでドラムを叩くときに、「自分の耳をどこに置くか?」ということだと思います。
これはどういうことかというと、自分の耳を本来の耳のある場所(つまり顔の両サイド笑)に置いて置くと、部屋を鳴らす感覚がつかみにくくて、自分の耳の置く位置をドラムからちょっと話した位置に置くといいということです。
とはいえ、耳だけ取って動かすわけにもいきませんので笑、あくまで気持ちというか、精神論的な話なのですが、簡単にいうと「音を遠くに飛ばす感じ」です。
そして気合というか、気持ちだけで「音を遠くに飛ばそう」と頑張ってもなかなか難しい部分があるので。
「歌」という人間の「生身だけで成立できる部屋全体を鳴らす」体験をして感覚をつかんでしまおう、ということが今回お伝えしたかったわけです。
この部屋全体を鳴らす感覚をつかめてくると、自分の耳を遠くに置くことができるようになってくるというわけですね。
逆にこの感覚がつかめていない、もしくはできていないと演奏のエネルギーというか、気の様なものが自分の周辺まででぐるぐる回り客席に届かなくなってしまいます。
練習は本番のように…ならない?
特にバンドで考えると普段はリハーサルスタジオで演奏していると思うので、その時ってアマチュアの場合だとそんなに広くないところが多く、楽器のセッティングの都合上、みんなで輪になって演奏することが多いと思います。
この感覚に慣れてしまうと、ステージのようにバンドメンバーが横並びになったときに「客席に音を飛ばす」という感覚がつかみづらくて「リハーサルではうまくできていたのに…」と凹みかねないというわけです。
今回の目的はこの「客席に音を飛ばす」「会場を鳴らす」という感覚と本番で実行するというためのものだったわけです。
おわりに
というわけで今回の内容、理屈が一本線でなかったので微妙にちゃんと書けたか不安になってきたので再度まとめます。
- カラオケでマイク無しで歌って部屋を鳴らす感覚をつかむ
- ドラムを叩いて部屋を鳴らす感覚をつかむ
- 部屋を鳴らすには音を自分の身体のまわりで完結させず遠くに飛ばす必要がある
という感じです。①は②の準備段階ですが、②と③は因果関係でなく、互いに補う関係かなと思います。
でもクラシックのコンサートホールも部屋鳴りまで計算してひとつの演奏と考えるわけなので、電力に頼っているバンドの様な軽音楽でもクラシックの様な基本に立ち返ろうということですね。
ではでは。