歌詞のあるドラムを叩くときに気をつけたい事とは?

はじめに
今回はドラムのお話。今回は「時代に合わせたドラムの叩き方」というテーマでいきましょう。
「つまりどういうことか?」というと、特に時代によってトレンドの変化の振れ幅が大きい日本のポップスというものを考えた時に、昔と今(この言葉も漠然とはしてますが)の曲ではリズムのとらえ方が違うので、主にポップスを叩くドラマーはこの辺の違いは知っておいた方がいいかなと。
「別に昔の曲とか興味ないし…」と思った方もいるかもしれませんが、理由は後で述べますが歌の入っている曲を叩くのであれば知っておいて損はないと思います。
今回の話も割と初級者向けの話なので、多分たくさん経験を積むと嫌でも感覚的にわかる話かなとは思うのですが…。
まぁコピー、オリジナル問わずに「歌のバックで叩く」ことが多いドラマーの方には何かのお役に立つのではないかと思います。では本題に。
リズムをとるときは8分音符?16分音符?
そもそもこのテーマを思いついたのが、過去記事で書いた「左足のハイハットペダルの動き」に関連した内容のツイートしたところ、
「自分は左足のハイハットペダルは16分でなくて8分音符で踏む。でないと曲想が変わってしまう」というコメントをいただき「なるほどな」と思ったからです。
*ちなみに、曲想というのは演奏者の曲に対するイメージ、みたいなものです。
ちょっと話がマニアックになってきましたが、もう少し簡単に説明していくので以下お付き合いください…。
結論→昔と今では「歌詞の量」が違う
で、今回の結論ですが「昔と最近(2010年代)の曲を比べると歌詞の量が圧倒的に違う」ということです。
試しに書店でギター弾きの歌集なんぞをパラパラと立ち読みしてみるとわかりますが、1970年代と最近の曲の歌詞の量を見てみると最近の曲はぎっしりと歌詞がつまっております。
もちろん昔の曲も歌詞が多いのもありますが、その分曲の長さも長くなっているのに対し、最近の曲は5分程度にコンパクトにまとまっている…
ということは音符にびっしりと歌詞を乗せているということですね。
時代を行き来するドラミングを目指そう
で、「結論は言ったものの何が言いたいか?」というと要するに「昔の曲と最近の曲両方できる、つまり時代を行き来できるドラマー」が重宝がられるわけです。
この例えが合っているかわかりませんが、音楽のジャンルってラーメンでいうと、
ロックが豚骨、ジャズが塩ラーメン、テクノがカップ麺…とある程度わかりやすいのに対してポップスは最近のいろんな要素が入り混じったオシャレなラーメン、みたいな感じでしょうか。
つまり「ポップスは〇〇」という定義が難しい音楽なので、しっかりと聴かせる系のバラードなんかはわりと時代関係なく歌詞少なめ、音符少なめだったりします。
こういう聴かせる系の曲はリズムも割と大きく、つまり8分音符でとる叩き方がしっくりくる場合もあるということですね。
叩く前にしっかりボーカルを分析すること
で、大事なのはドラムを叩く前に「自分の叩くべき曲の歌詞(ボーカルパート)がどのように構成されているかを分析するということ。
なぜかというと一般のリスナーが効くのはほぼ歌であり、特にドラムはその歌を引き立てれないといけなくて、それができないと悲しいかな、余分な要素と見られてしまうからです。
例えば2010年代の超有名曲を例に挙げると…
①テンポが速くてメロディが8分音符主体で、そこに隙間なく歌詞がのっている。
②ミドルテンポでメロディが16分音符主体でそこに歌詞がぎっしり乗っている
…というように、代表的なわかりやすい例はこの2タイプかと思います。
今回は具体的にドラムのテクニック的なことは詳しくは書きませんが、
例えば①のタイプだと、ボーカルのブレス(息継ぎ)が切れた時にフィルを入れると効果的です(逆を言えば言えばボーカルのブレスがない部分は余計なフィルは入れない方が良いです)。
②も似たようなことが言えますが、こちらは16ビートのドラムの理解が必須となるでしょう。この辺のお話に興味ある方は16ビートについて書いた過去記事もどうぞ。
おわりに
というわけで今回は時代の変遷を書いてみましたが、これも作曲の手法にパソコンが主導権を握ってきた証ともいえるのではないかと。
なので人間であるドラマーがパソコンの打ち込みドラムに勝つためにも時代に合わせたドラミングが必要かと思います。
つまり「今の時代の曲もちゃんと聴こう!」ということですね笑。ではでは。