「エッセンシャル思考」を読んでみた要約と感想

はじめに
今回は書評です。このブログはミニマリスト向けのブログなので、基本的にミニマリストにおすすめな本を紹介しています。
その中でも今回の本はミニマリストの考えのベースとなる「エッセンシャル思考」について。
ミニマリストは学問体系ではないので、そのベースは禅だったり心理学だったりを混ぜたような思考の体系です。
で、今回のこの「エッセンシャル思考」はミニマリストの人が書いたものではないようです。
書いたのはグレッグ・マキューンさんというシリコンバレーのコンサル会社のCEO。
つまりバリバリのビジネスマンの本ですね。
なので著者はミニマリストではないけれど、ミニマリストの考えを深め、実践するのには大いに役立つそんな本なのではないかと思います。
エッセンシャル思考とは簡単にいうと「本当に必要なことだけにエネルギーを注ぐ」ということです。
本書の挿絵を見るとこんな感じですね。
いわゆる洋書の翻訳なので、日本人が書いたビジネス書ばかり読んでいると外人特有の文章の進め方がちょっと慣れないという点もあるのですが、要所要所に金言がたくさんあります。
実はこの本はかなり前に買ってはいたのですが、当時は軽く読み流しただけでした。
最近になってちょっと自分が予定をつめすぎて、毎日に余白がなくなってきたので戒めとして笑、読み返したら色々良かったので今回ご紹介しようと思ったわけです。
また今回はひとつひとつ抜粋するよりかは、テーマに分けて一気に引用した方がわかりやすいのでそういうスタイルを取ります。
①ミニマリスト編
まずミニマリスト的にぜひ取り入れたいのがこの辺り。とりあえず一気に引用します。
・キーワードは「なんでもできるが、全部はやらない」
・「選ぶ」ことを選ぶ→ノーという技術
・大多数のものは無価値
・何かを選ぶ事は何かを捨てる事
・90点ルールを取り入れる
・逆プロトタイプ→今やっていることを試験的にやめてどんな不都合が起こるか試してみる
ここでいう「90点ルール」というのは自分的に90点以上と感じないことはやらないということです。
まずミニマリストは「モノを捨てる」という目に見える断捨離から始まり、次第に目に見えないことについてもその考えを使っていきます。
ただ見えないもの、つまり自分が何を選ぶかとか人からの頼まれごとや誘いって、目に見えないだけあって取捨選択が難しい。
そこで大事なのがこのキーワード「なんでもできるが全部やらない」です。
ただこれを頑張ろうとすると人からの依頼や誘いを断る場面に必ず出くわします。
そこで次のキーワード「『選ぶ』ということを選ぶ」わけなんです。
一見当たり前のことですが、どうしても「選ぶということを選ぶ」と「断る」という場面が出てくるので、自分は選ぶということを選べてなかったのかも…とちょっと思いました。
あとこの「逆プロトタイプ」という考えもすごく実感。
というのも風邪とかひいて寝込むと全ての予定が飛ぶわけですが、意外となんとかなってきたんですよね(まぁ迷惑は多少かけますが)。
つまり、「本当に必要なもの」と思ってたことって本当に必要だったのかな?と改めて考えてみた方がいいと思いました。
それが、以下で書く「バッファーを作る」ことにもつながります。
②モチベーション編
次はこのエッセンシャル思考のエネルギーをどうやって蓄えて発揮するか?みたいなヒントがたくさん書いてあります。
またごっそり引用します。
・努力は大切だが、努力の量が成果に比例するとは限らない
・完璧を目指す前にまず終わらせろ
・バッファを取ること
・物事は思うようには進まない、見積もりは1.5倍で
・人間のモチベーションで最も効果的なのは「前に進んでいる」という感覚
過去記事でもモチベーションについての書評は書いてますが、自分が続けようと思うことを続けるのはやっぱり難しい(飲酒とかなら簡単だけど笑)。
この問題のヒントとなる部分を抜粋しました。
一見それぞれがバラバラのことを言っているようですが、一言でいうと「やりすぎは良くない」ということ。
これは「手を抜く」こととは違います。
資格試験なんかそうですけど、例えば60点で合格するのに満点とる必要はないですよね。
もちろん、自分の120パーセントの力を出して取り組まないといけないこともありますが(例えばギャラをもらってるライブとか…)
ただ多分全てのことに全力を出していたら続かなくなってしまう。
なので、この「完璧を目指す前にまず終わらせろ」ということなのです。
何かこれだけ書くと手を抜いているいい加減なやつみたいに思われるかもしれませんが、バッファを作るため、そしてエッセンシャル思考を実践するためには必要なんですね。
この「バッファ」というのは緩衝材やクッションの意味ですが本書にそえば「余白」ということですね。
例えば目的地にギリギリの時間を見積もっていこうとしたら地下鉄がやたら深いところにあったり信号を連続で待たされたりで遅刻した、何てことはあるでしょう。
またスケジュールをパツパツを入れてたら、いきなり大変な案件が降ってきてパニックになったということもあるかも。
このように「未来は予測できない」のならばその前提で、余白を持って動こうということが本書に書いてあります。
余裕があれば自分のやりたい事ができて、それが「前に進んでいる」という感覚になるのかなと思います。
おわりに
というわけで今回はこちらの書評でした。