ドラムのエイトビートが速く叩けないときに、ちょっと見直してみたいセッティングのコツ

はじめに
今回はドラムのお話し。テーマは「速いエイトビートを叩くと腕が疲れる!」とお悩みのドラマーに向けてその解決策をご紹介します。
ちなみにこのブログの過去記事や、スタジオラグのウェブコラムの方でも過去にこのテーマは書いていますが、今回は新しいお話です。
私のポリシー(?)としてネタの完全使い回しはしませんが、記事数が400近くになっているので、無意識的に使い回してしまっていることはあるかもしれないので…その時は温かい目でスルーしてください笑。では本題に。
結論→上腕を自力で支え続けないこと
まず結論からですが、「上腕を自力で支え続けないこと」です。
上腕とは要は「二の腕」の事ですが、一曲ずっとこれを支えながら速いエイトビートを叩けばそれは疲れるわけでして、これが「速いエイトビートが苦手」という原因になっているわけです。
じゃぁこれを解決するために筋トレして腕を太くすればいいのか?というとそういう事でもありません(ちなみにドラムを叩いていたら腕が太くなったという方が自然です)。
ただ「上腕を支えるな!」といってもそれができれば苦労はしないわけなので…ここではセッティングのちょっとした工夫でこの問題を解決していこうと思います。
①ライドシンバルのセッティングを工夫する
というわけで、主にエイトビートを叩くのはハイハットかライドシンバルですが、最初はハイハットではなくライドシンバルで試してみてください(なぜならそっちの方が簡単だからです)。
上の写真のように、自分の肘をあげなくても、スティックが届く位置にライドシンバルを寄せて、スネアドラムとフロアタムの間に自分の手を置いて、肩と肘を落として叩くわけです。
こうすると上腕を自力で支え続けなくて良くなるわけですね。割とジャズのドラムのフォームに近い感じになりますが、ロックドラムでも全然いけます。
もちろん肘や肩は随時上がったり下がったりしていいんですが基本のポジションはこの「肩と肘を落とすポジション」というわけです。
②ハイハットのセッティングを工夫する
ライドシンバルである程度感覚がつかめてきたら次はハイハットのセッティングを見直してみます。ハイハットの場合は、いつもよりハイハットを高くします。
これは若干大げさですが、このように高めにハイハットをセッティングすると自然と肘と肩をあげるのがしんどくなるので笑、肘と肩が下がったフォームが基本ポジションになります。そうすると上腕を支え続けなくて良くなります。
ただここでポイントとしてはセッティングは万能ではない場合があるということ、つまり全ジャンル対応のセッティングというのはなかなか難しくて、何かを優先すると何かが犠牲になる、という側面もあったりします。
このようにハイハットを高くすると、必然的にスティックの腹で叩くことになるので(つまり先端で叩くのが難しくなる)、繊細な表現は多少犠牲にはなります。
これはどう言うことか?と言うと、アコースティック系の楽器が多いセッションや、歌を際立たせるポップス、さらにジャズよりのフュージョンなどはちょっとやりにくくなります。
あくまで、大きめの音でゴリゴリ押すタイプの音楽に特化したセッティングと言えるでしょう。
おわりに
というわけで今回は早いエイトビートを叩くときのセッティングのコツについてお伝えしました。
もう一度まとめるとこんな感じ。
- 肩や肘を落としたフォームが基本姿勢
- その姿勢を取りやすくするためにライドシンバルやハイハットの位置を工夫する
もちろん以前に書いたように呼吸なんかも気をつけないといけないのですが、まずは入り口として、セッティングからいじってみてはいかがでしょうか…と言うことでした。ではでは。