【書評】「好き」を「お金」に変える心理学【DaiGo・著】
今回は書評です。メンタリスト・DaiGo氏の著作はこのブログでも何度か引用させていただいておりますが、今回はこちらの本。
自分の好きなことをどうやって仕事にしていくか?についての具体的な方法論というよりかは考え方がメインといった印象でした。STEP0からSTEP4まで系統立てて書いてあるのでここで全部紹介すると結構な分量になるので、それは他の書評ブログにゆだねることにして…いつも通りここではこのブログのテーマにそった部分のみ引用します。
ではいってみましょう。
イースタリンの逆説…収入がある一定レベル(年収700万あたり)に達するとそれ以上は収入が増えても幸福感は増えないというもの。
→この辺は「ダウンシフタ―」と呼ばれるような「少ない収入で豊かに暮らす」という考え方と相容れない部分もありますが、「収入が多くても不幸な暮らしを送ってしまう」という可能性がある部分では一致していますね。
お金の無駄遣いの原因は、ウィルパワーの低下である。
→ビジネスタイムにすべてウィルパワーを使ってしまうと、つい仕事のあとに「自分へのご褒美」として無駄遣いをするのはこのためだそうです。ウィルパワーについて知りたい方は過去記事とあわせてどうぞ。
貯金だけでは本物の自身はつかない
→要は、貯めこむだけでなく自分の収入を増やすには自己投資が必要だと。あまり前なようで意外と実践が難しいですが、このゲームやってみると疑似体験できますよ。
好きなことに投資するべき理由…
①好きなことをやってそれで終わりにしない
②好きなことでお金が入ってくる状態を作る
③好きなことで入ったお金を無駄つかいしない
→ということらしいです。とくに②で悩んでいる人が多いような気がしますが、これに関しては後述されています。
双曲割引とは…人は(時間的・空間的)に近くにある者の方に魅力を感じるということらしいです。
→楽器の上達もそうで、なかなか上達は目に見えにくいものです(正確には気がついたら、上手くなっていた、というものなのですが)。
好きをお金に変える無限ループ…
①本当に好きなことを見つける
②好きなことを極める
③好きなことで収入を得る
④③での収入を再投資
→やはり、③がネックですかね。その方法が本書の後半に書かれています。
今の仕事をすぐにやめてはいけない
→副業で起業した方が失敗のリスクが33パーセント低くなるそうです。
モラル・ライセンシング…「正しいことをした後は少し悪いことをしてもいい」という性質。これは重い内容のニュースに共感(=正しいこと)した後は、その後に流れるCMの商品を買うというようなちょっと羽目をはずしてもいい(=ちょっと悪いこと)という使われ方をしている。
→私はメディアのニュースで重い内容ばかり流すのは、社会心理学系の「存在脅威管理理論(=書くと長くなるので知らない方はググってください…すいません)」だと思ってましたが、これは新しい発見でした。
■というわけで、この辺から「好きなことで収入を得る」各論に入っていきます…
六次の隔たり…自分の友達の友達の友達の友達の友達の友達くらいまで行くと世界中の誰とでもつながれるという理屈に基づけば、「私がこれができるから(=アピール)、力になれます(コミットメント)」と発信することが大切
返報性の法則…「人間は自分がされたこと”以上の”お返しをしないといけないという気持ちになる」
仕事の情報は「弱いつながり(家族や友人、同僚などよりも遠い、自分とは違うコミュニティにいる知人)」。人がつながりを持てるのは150人程度という説があるそうなので、それを考えると、弱いつながりの数は意外と少なく、アピール&コミットメントが大切
→というわけで、「六次の隔たり」や「弱いつながり」を大切に、「アピール&コミットメント」しましょうというのがこの本の骨子かな?という感じですかね。その他もサクッと読めて面白いのでよかったら是非。
ではでは。