ドラムのフィルインは「作り方」と「配置の仕方」が大切!

はじめに
今回はドラムのお話。テーマは「フィルイン」についてです。
これまでもフィルイン(以下、フィルとします)の叩き方のコツはたくさん書いてきましたが今回は「どう叩くか?」ということ、つまり「作り方」については書きません。
かわりに今回は「フィルをどこで叩くか?」ということ、つまり「フィルの配置の仕方」について書いてみたいと思います。
これはつまりどういうことか?というとドラマーはコピー、オリジナルを問わずに曲中にフィルを叩くことがほとんどです(フィルが全くない曲、というのは少数派です)。その時に「どこでどんなフィルを叩くか?」というところがドラマーの腕の見せ所、ということになるわけです。
ただ音楽は表現活動であるので唯一の正解はありません。私が日頃心がけていることをちょっとお伝えする、くらいの記事です。
更にいうと「フィルが叩けない」というお悩みは多いですが「曲中にフィルをどうやって配置すればいいかわからない」というのはなかなか応用っぽいお悩みだとは思います。
ただこれも「悩みとしては気付きにくいけど大事な話」だったりしますし、「それって経験の積み重ねでしょ?」と言ってしまえばそれまでのことなんですけど、まぁそれでもコツみたいなものがご紹介できればと思いますので難易度別にお話します。では本題に。
①難易度低→コピー曲のフィルイン
曲をコピーするときはもともと「原型」があるのでそれに沿って叩けばいいだけです(過去記事にも書きましたがフレーズが叩けない時には、フィルインを自分で簡単にする方法はありますのでよければこちらをどうぞ)
なので、コピーをするときには「フィルがどのようにバランスよく配置されているのか?」を学ぶ、という視点で取り組んだ方がよいですね。
②難易度中→オリジナル曲のフィルイン
自分が作った曲とか、他人が作ったとか問わずに、オリジナル曲のフィルインはいきなり頭からつけようと思わない方がよくて、まずはフィルなしで叩きます(要はこれが絵でいうところの下書きにあたります)
そして叩きながら自然と浮かんでくるのを待ちます。逆に叩く前に頭で考えて作ると実際叩くとしっくりこないことが多いのでできればオススメはしません。
その際にコピー曲を叩いて学んだポイントを活かしていきます。実際の一例としてはこんな感じ。
✔︎AメロやBメロに使うフィルは各コーラスで同じものは使わない
✔︎6連符面や32音符のフィルは最後のサビで必殺技的に使う(つまり多発しない)
✔︎爆音が基調の曲はゴーストノートが入っているフィルは避ける
…この辺がセオリーになります。これらのポイントとしては、
✔︎聴き手に飽きさせないこと
✔︎周りの演奏から浮かないこと
があります。ただサポートドラムではなく自分のバンドだったら遊び心は必要です。
例えば、
✔︎Aメロはあえてフィルをいれない
✔︎最初から最後までフィルで埋め尽くす
なども、自分のバンドだからこそできることです。要するにオシャレにまとめようがハッチャケようが、自分でしっかりとコントロールすることが大事です。
③難易度高→すべてアドリブのジャムセッションのフィルイン
そして1番難しいのが、全てアドリブのジャムセッション。
実際に初級者のうちにチャレンジしてみると、「いつもワンパターンだな…」と確実に凹みます笑。ただ不思議と「ちゃんとフィルインを入れよう!」と意気込むとダメだったりして、先ほど書いたように「フィルなしで叩こう」くらいの気持ちでいた方が満足のいくフィルが叩けたりします。
これは「多分フィル無しで叩くこと」って要は「曲そのものを理解すること」なので、うまく曲の中に溶け込めるということなのでしょうね。
そして具体的な方法としては、自分の「場面別の得意技」を5個くらい持っておくといいと思います。
要するに、いきなりアドリブのジャムセッションで変幻自在にフィルの出し入れができるドラマーになる、というのは難しいです。
なので、例えば「激しい曲のフィル」「16ビートのフィル」「バラードのフィル」「ラテンのフィル」「ジャズのフィル」などに、途中でどんな展開になっても迷わず抱けるような場面別のフィルを身につけておくといいと思います。
もちろん練習はしておかないと叩けません…特にドラムのようなフィジカルな楽器は「なんとかなるだろうという」過信は禁物です。何ともなりません笑。
終わりに
というわけで今回はフィルインの「配置」について軽くお話ししました。
こうやって実際に書いてみると今回の話はほんの表面的なことを書いて一記事終わったなぁ…というほどにこの話は奥が深いですね。
なぜならこれはドラマー的に言う「作曲」と言う行為ですからね。また思いついたら書きますね。ではでは。