ドラムの真髄?である…「脱力」と「呼吸」と「気の流れ」について

はじめに
今回はドラムの話ですが、テーマは「気の流れ」について。
これは決して「手かざしで相手を飛ばす」ようなスピリチュアルなことではなく、あくまで「イメージ」的なものです。
どうしても「気」と書くと胡散臭く聞こえますが(ちなみに本当は「氣」と書くそうですが)、ドラムに限らず楽器が上手い人は意識的、無意識的にこの「気」を操っている様な気がしまして。
なので、今回はドラムと身体の使い方の関係に興味がある方の何かのご参考になればと思います。
もちろん気の流れを意識することは「脱力」の基本中の基本でもありますしね。では本題にいきましょう。
合気道とヨガとドラム
以前に書きましたが私は合気道を8年近く習ってたことがありまして、それを踏まえて最近ヨガも始めてみると、動作と呼吸はすごく密接な関係があることがわかります。
合気道は武道であり身体を鍛錬するもので、ヨガは武道ではなく身体を整えるものという違いはありますが、両方の共通点は「気の流れを止めない」と言うこと。これがかなり重要です。
もちろんひとつひとつを切り出せば「呼吸を吸って吐く」という一つの動作は完結している様にも思いますが、その無数の「吸って吐く」と言う行為が、滑らかにつながっていって…それが「気」と言うイメージとして感じられる…そんな感じでしょうか。
こう書くとまた怪しくなってきますが笑、要はさながらエアコンの様に「気」というイメージが循環していることがドラムにも必要なのかなと思うわけです。
ちなみに寝不足だったり体調崩したりしてドラムが上手く叩けないのはこの循環が滞るためだと思われます。
「気」の具体的なイメージについて
ではここらで少し具体的な話を書きましょう。話をわかりやすくするために「極端に速い曲と極端に遅い曲を叩く場合」を考えてみます。
①速い曲→細く長く循環させる
まず極端に速い曲。だいたいBPM190超えの曲ですね。
この手の曲はとにかく手足を細かく速く動かします。なので「動作に合わせた吸って吐いて」が完璧に曲のテンポに追いつかないんです笑。
過去記事にも似たような事を書きましたが、この様な曲は呼吸は細く長くなり、それがそのまま気の流れのイメージとなります。
②遅い曲→息を強く吐く
次に極端に遅い曲…だいたいBPM90くらいの曲は音符を一つ一つ響かせないといけないので、たとえばスネアドラムを「バシッ」と叩くときに息を強く吐く事となります。
ここで注意点としては吸って吐く以外の時間も気の流れは決して止めずに循環しているということ。
というのも速い曲は忙しいから勝手に吸って吐くという行為の隙間も繋がりやすいですが、遅い曲は叩くときの音の間隔が広いのでどうしても音と音の間の気の流れが止まりがちです(ここかなり重要!)
どうしてもそれがイメージしにくければ、比較的よく刻むハイハットの動きに呼吸を合わせるか、左足を16分音符刻みで細かく動かすかがいいでしょう。
終わりに
というわけで今回は気の流れのお話でしたが、何度か書いていますがこういう抽象的なイメージのお話は自己満の類ではなく、最終的に身体の動きに直結してくるものだと思います。
まぁ元々できちゃう人もいますが、自分の演奏に煮詰まったらちょっと振り返ってみるのもいいかもしれません。ではでは。