元旦の「芸能人格付けチェック」を見て思ったこと

今年の「芸能人格付けチェック」
今回はドラムの話ではありますが、楽器の概論的なお話も少々。
テーマは「耳を鍛える」です。
今年の元旦も毎年恒例の「芸能人格付けチェック」がありました。その中でも高い楽器(数十億)と安い楽器(数十万)の弦楽三重奏を聴き比べてどちらが高い楽器かを当てるコーナーがありました。
私は旅先の宿の小さいテレビ(つまりあまりよくないスピーカー)で見ていましたが、「A」の演奏が流れた瞬間にこっちが安い楽器と分かりました。
で別に私の自慢をしたいわけではなく、正解した出演者はその判断材料として「音色が豊か」というようなコメントをしていました。
そこでふと思ったのですが、この「音色が豊か」って結局はなんでしょう?
…というのが今回の話。そしてこの「音色の豊かさ」を聴き分けることは、ドラマーにとっても初級から中級のステップを通る際に必要なことかなと。では本題に。
「耳を鍛える」ことについて
ぶっちゃけて言えば、音の豊かさの違いは「倍音」によるところが大きいのですけど。
今回はあくまで「違いを聴き分けること」をテーマに書いているので、これは割愛します(要は体験的に理解しないといくら倍音について知っていてもあまり役に立たない)。
以前にも似たようなことは書いていますが、 「音色が豊か」とか「音色が安っぽい」とかが分かるようになる訓練?のことを「耳を鍛える」なんて言ったりします。
そして具体的にいえば、エレキギターやシンセの様な電気をかます楽器と違ってドラムなどのアコースティックな楽器の方がその違いがわかりやすいですね。
「じゃぁどうすればいいの?」という結論は上記の過去記事と同じにはなるんですが、要はドラマーだったら「叩いて比べるという機会を設けるべき」ということです。
そうすると高い楽器の音が分かるようになると思います。
で、高い楽器の音が分かるとなんかいいことあるの?って話なんですけど、これは、決して安い楽器の音がダメというわけではありません(安い楽器でも曲に溶け込んだ方がベストなチョイスです)。
あくまでも、音色を聴き分ける耳を持つということをお勧めしているわけです。
これは例えていえば、英語を話すときに中学生程度の語彙の人と、英検1級程度の語彙の人では話せるバリエーションが違うのと似てると思います。
なので、もう一度言いますが「耳を鍛える」ということの目的の一つは「安い楽器の音」を見極めて使わないようにすることではなく、「安い楽器から高い楽器まで音色のバリエーションを知っておく」ということにあるのではないかと思います。
これは演奏の上手い下手を聴き分ける時もそうですが、上手い演奏ばかり聴いているよりかは、上手くない演奏(すいません何か言葉にトゲがありますが…)もバランスよく聞くと「演奏」の表現の幅も広がるし、自分がどこを目指して練習すべきなのかも見えてくるのではないかと。
この演奏に関しての「耳を鍛える」話もいろいろあるのでまた書いていきたいと思います。
実際にどう「耳を鍛える」のか?
で実際の方法なのですが。流石に高い楽器と安い楽器を買い揃えるわけにもいかないですから(理想はそうなんですが、私はミニマリストなので笑)。
高い機材が置いてあるスクールに通うのも手だし、スタジオのオプションのレンタルの機材をガンガン使い倒してみるのもいいですね。
特に東京都心に住んでいる方なら、スタジオノアとか、穴場ではリンキーディンクスタジオなどのリハーサルスタジオにおいてあったりしますので。
例えばスネアドラムでいえば、チューニングしながら音の違いを感じてみるとかですかね。高い楽器特有の「豊かな音」と安い楽器特有の「乾いたような音」は慣れてくるとチューニングの段階でわかりますので。
それで実際に両方のスネアを使って自分の好きな曲に合わせて叩き比べてみて、「なぜこっちの楽器の方がしっくりくるのか?」と感じた理由を考えてみるのも面白いです。
おわりに
というわけで今回は「耳を鍛える」というテーマを割かしドラマー向きに書きましたが、楽器の価格差と音色の違いは実はアコースティックギターの方がよくわかったりするのです。
なので自分の専門のパート以外の楽器もできるといいと思いますね。これについてはまた改めて。
今年も頑張っていきましょう。
ではでは。