【書評】ヒロシ著「働き方1.9」を読んだ感想

はじめに
今回はこちら「働き方1.9」という本の書評です。
その昔「ヒロシです」のネタでブレイクして、いまはソロキャンプユーチューバーとしても活躍しているヒロシさんのビジネス本ですね。
ちなみにこの「1.9」というのは「2.0までちゃんとしていないから」ということらしいです。
なんでこの本を読もうと思ったかというと、先日の人間椅子の和嶋さんの書評記事に遡るのですが。
和嶋さんのキャンプ動画を見てたら「キャンプって面白そう!」と思って、キャンプ動画を色々みてたらヒロシさんの動画にたどり着いたわけです。
ヒロシさんがキャンプのYouTubeで人気を博しているのは知っていたので、普段どんな考えをしているのか興味が湧いてきて今回この本に辿り着いたというわけです。
読んでみた感想としては、ブロガーやユーチューバーなど自分の好きなことを発信していきたい人にとっては色々参考になるのではないかと思い、今回書評で書いてみようと思いました。
というわけで、本書で面白かった部分をいくつかご紹介します。
皆でワイワイ過ごすのが苦手
「ヒロシです」のネタからも察しがつくかもしれませんが、ヒロシさんは大勢でワイワイ過ごすのが苦手だそうです(この辺に共感して一気に読み進めたのですが笑)
「特定のひとが嫌いではないけど飲み会が苦手」というのはなかなか理解を得られるのが難しいんですよね。
そのためにヒロシさんは芸能界のメインストリームには上手く乗っからなかった、とのことですが。
逆にこのスタイルが功を奏してYouTubeのブレイクへと至ったのかもしれません。人生わからないものです。
小規模な組織でたたかう
ヒロシさんは今は会社を立ち上げ2人で運営されているとのこと。本書では「大手の会社=いろんな人が間に入る組織」という説明がされていてこれがとてもわかりやすい。
音楽やお笑いでいえば、「メジャーデビュー」とか「TV出演」ということになり会社員の場合は「大手企業」ということですね。
確かにネットが未発達の昔はこの「大手」にいた方が安泰だったのです。
しかし今はネットの発達により、「小規模な組織でも十分戦えるようになったし、その方が小回りが効く」ということが書いてありました。
何が当たるかわからない
今の情報発信系の人たちは「好きなことを突き詰めることが大事」という立場の人が多いです。本書もそうです。
ただ独自の切り口として「とはいえ、何が当たるかはわからない」というところが付け足されています。
話は変わりますが心理学で「アンダーマイニング効果」というものがあります。
これはもともとただ純粋に好きで始めたことも、その後の報酬(お金、評価、知名度など他人の評価が絡むもの)を目当てに行動するようになると、しんどくなって続かなくなってしまう、という現象です。
私も昔この法則にどっぷりはまり一時期音楽が続けられなくなっていたので、本当にこれは気をつけないといけませんね。
本書の内容と照らし合わせると「何がなんでも自分の好きなことを発信して、当てなければならない!」と思うと、折角の好きなことが続かなくなってしまう、ということかなと。
そのためには本書に書いてあるように「何が当たるかはわからない」というくらいに構えていた方がいいのかも、と思いました。
小さなタネを巻くこと
とはいえ、それだけだとあまり直接的な解決法になっていないかもしれない。
そこで本書ではさらに「小さなタネをたくさんまいておくことが大事」と書いてあります。
これは「ある一つの」分野で何がなんでも当ててやるということではなくて、自分の好きな分野をいくつか見つけて、それらを楽しみながら続けていくということですね。
ヒロシさんのキャンプ動画も、もともとニッチな「ソロキャンプ」というジャンルな上に「ちゃんとした顔出し」も「テンションの高いトーク」も「細かい編集」も「BGM」もない。
つまり「売れる動画」のセオリーとはかけ離れたものだったそうです。(でもコメント欄みるとこの飾らない感じが良い!という人も)
反対に「〇〇すれば人が集まる」系、つまりウェブマーケティングを専門としている人もたくさんいます。
ただ大事なのはどちらを重視するかというよりかは、「どうやったら楽しみながら長く続けられるか」ということかなと思いました。
その過程でマーケティングの知識が必要なら勉強すればいいわけですしね。
終わりに
というわけで今回はこちらの書評でした。
文章も読みやすく、サクッと一冊読めるので、特にブログやYouTubeをこれから伸ばして行きたい人にはおすすめかなと。
今回紹介した以外にも「ゼネラリストでなくスペシャリストを目指すべき理由」など、ブランディングに関するお話も書いてあるので面白かったです。ではでは。