「認知バイアス」をテスト形式で楽しく学べる本をご紹介!

目次
はじめに
今回は書評です。以前に読んでたんですけど今回完全版を買って読んで面白かったので「ココロの盲点」という本をご紹介したいなと。
このタイトルからは中身が想像しにくいですが、いわゆる世間の人が思っているような「心理学」のお話がクイズ形式で載っています。
こういった心理学のコンテンツは自己啓発系の本には定番ではあります。
しかし自己啓発本を読んで心理学に興味を持っても、気軽に読めてかつ「ザ・心理学」みたいな本って少ないのかなと思いまして(コンビニに売っているような本は気軽すぎて物足りない、という人にも)
なので今回ご紹介する本は「専門的にではないけど、自己啓発書からもう一歩踏み込んで心理学を知ってみたい」くらいの人にぴったりなものだと思います。では本題に。
概要
本書ではこんな感じでクイズ形式で、「人間が誰しも陥りやすいミス」について紹介されています。
例えば「東大の教授が〇〇と言っていて…」と付け加えるとなんとなく本当っぽく聞こえますよね。
このような現象は「認知バイアス」などといわれたりもしますが、なぜこのようなことが起きるのか?
それは本書では「脳が効率を求めるがゆえに生まれた、副次的なバグ」と説明されています。
脳はかなりのエネルギーを食う器官なので、省エネしないとやっていけないわけなんですね。
これらはビジネスの至る所にも使われていて、名著「影響力の武器」にも紹介されているので、読んだ方もいるかもしれませんね。
というわけでクイズ自体は本書で楽しんでいただきたいので、今回はそのクイズの解説の中からいくつか抜粋してご紹介します。
P23:選択肢過多効果
「選択肢が多くなるほど選べなくなるということ」です。
ミニマリストが服を減らしたり、私服を制服化したり、同じ服をたくさん持ったりとするのは、この効果にはまらないためとも言えますね。
P53:ピグマリオン効果
「期待をかけると本当にその通りになるということ」です。教員や講師の方など指導する立場にある方は既に聞いたことがあるでしょう。
この効果に関してはドラムのレッスンでも日々気づきがあります(もちろんいい意味で、です)。
P57:記憶錯誤
記憶というのは情報を圧縮して脳に格納するようなもの。なので圧縮ということは「ストーリー」を作り出すわけです。
つまり完全に正確には覚えていなくて、大体で覚えているということですね。
なので、辻褄を合わせるために時には記憶を作ってしまうということなんです。これは場合によっては厄介なので、常に自分を客観的にみる視点は大切ですね。
P65:擬似空間無視
「右利きの人は区間の左側を重視する」ということです。
これはアフィリエイトをやったことがある人なら、「どこに広告のバナーを貼るといいか?」なんかで学んだことがあるかなと思います。
P109:バンドワゴン効果
「みんながやっているからやる」ということですね。
行列のお店は美味しそうに見えるし、みんながマスクを買い占めればマスクを買い占めてしまうんですね。
似たようなお話として、過去記事で「集団極性化」についても書いているのでよければどうぞ。
P188:情報フレーミング
本書では「脂身75パーセント」「赤身25パーセント」という例が上がっています。
要は同じことなんですけど、だいぶ印象が変わりますよね。
P119:認知的不協和
これは禁煙の例でよく出ますね。タバコを吸いたい→でもタバコは害であるという経験は「気持ち悪い」わけなのです。
なので「タバコは気分転換に必要!」みたいな信念ができるんですね。
P291:ツァイガルニク効果効果
未完成のところで終わらせたほうが、印象に残るということです。
ワンマンライブとかもあんまり長々とやるのはよくない、とか言われたりしますからね。
これも過去記事で書いているので良ければどうぞ。
終わりに
というわけで今回はこちらの書評でした。
今回ご紹介したのはホンの一部です。なので本書を一冊読み終えれば、なかなかの量の心理学の知識が身につくでしょう。
良ければご参考までに。ではでは。