ミニマリストなドラム講師によるドラム論と音楽論。

人間椅子の和嶋さんのファン以外にも、全てのバンドマンにオススメしたい「屈折くん」の書評を書いてみました。

 
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屈折くん
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ミニマリストの視点と心理学や物理学を使って「最速最短でドラムが上手くなる」レッスンをしているドラム講師です。
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はじめに

今回は書評。キャリア30年を誇る大ベテランバンド「人間椅子」のメンバーの和嶋慎治さんの著作「屈折くん」です。

屈折くん

私の所属しているバンドが、微妙に人間椅子と近いジャンルのシーンにて活動してきたのでバンド自体は知ってましたが何故だかこれまで音楽に触れる事はありませんでした。

 

それがなぜ人間椅子に興味を持ったかというと、偶然見つけた和嶋さんのキャンプ動画なんです、やっぱり時代はYouTube。

 

この動画にて一人テントをはり、キュウリをかじり、味塩をかけた白米のみで日本酒を呑む姿に強烈なシンパシーを感じまして笑、今回紹介する本にたどり着いたわけです。

 

…と書き出すといつものように前置きが長くなるので一旦本本題に入ります。

 

なお本書はバンドをやってる人、もしくはやっていた人にはジャンルを問わずオススメですが、音楽をやっていない人にもオススメしたい一冊です。

 

ネタバレ含みますので、予備知識なしで読みたい方はここで戻るボタン押してくださいね!

 

音楽で「食っていく」ことについて

お金

内容は和嶋さんの出生から現在までが書いてあるわけですが、こちらもまた共感の嵐。

 

ウィキで調べると現時点で54歳の和嶋さんですが、「音楽のみで生計が立てられ、風呂付きの物件に住める様になったのが48歳」とのこと。

 

お題目の様に「音楽だけで食えるのは人にぎり」と言いますが、この「食える」というのは厳密に言えば「食い続ける」ということ。私も音楽以外の仕事もしています。

 

本書の中にもやっぱり出てきますが「1枚目のアルバムはこれまでの作りためてきた作品をとれば良い」しかし「2枚目以降は限られた締め切りと予算の中でひねり出さないといけない」わけで。

 

そして継続して売り上げを出さないと、バンドの方向性を変える様にレコード会社は言います(この辺の下はクイーンのボヘミアンラプソディの映画でもありましたね)

 

しかし、人間椅子は頑としてバンドの方向性を変えなかったわけです。

 

バイト生活のリアルな記録

町

そうすると待っていたのはアルバイト生活。

 

私も人づてに聞いてきましたが、一回ある程度有名になったバンドでもその勢いが失速すると、経済的にはやっぱり厳しくなるわけです。(その辺がサラリーマンと違いめちゃくちゃシビア)

 

ただそうなっても、人前に立つ仕事だしやっぱりイメージの問題とかもあるし…あまり公表したがらないのが事実かなと。

 

しかし本書ではそのバイト生活を生々しいまでに書き連ねているので、一気に引き込まれて半日で読了してしまいました。本文中に出てくるワードを引用してみるとこんな感じ。

 

✔︎40歳を超えてからの肉体労働のバイト

✔︎家賃25000円のアパートでの暮らし

✔︎部屋にキノコが生えたり、隣人の死臭がしてきた話

✔︎ネズミが住み着いて一緒に暮らしてた話

などなど。

 

美しく生きよう

自然

ここまでだと「壮絶なバンドマンの半生」の記録というイメージですが、表現活動の本質みたいなものが最後に書かれていてそこが大変興味深い。

 

和嶋さんは大学で仏教を専攻し40代のバイト生活の壮絶な日々に活路を見つけるために哲学書を読み漁ったそうです。

 

そしてある時から「美しく生きよう」という感覚を持つ様になったと。

 

この「美しく」というのが多分「beautiful」の「美しく」だとちょっと合わないのかなと思いましたが、これはある種の悟りの様なものなのかもしれません。

 

本書に書いてあったのは「自分が他人にしてない事は帰ってこない」という事。

 

最近の言葉で言えば「ギブ」と「テイク」のバランスなんて言われますし、「ギブギブギブの精神が大事!」なんて言われたりもします。

 

これもテイク(見返り)もとめてのギブだと違うのかな…と。ここが難しい。

 

で、話を戻すとこの「美しく生きよう」と思った頃から徐々に仕事が好転してきたと書いてあります。

 

それでも、メジャーの仕事をこなしていても部屋ではギターが弾けず公園でギターの練習をしていたらしいので状況はいきなり激変したわけではない様ですが。

 

で、この事が表現活動と何の関係があるの?という事ですが。私が思うに「美しくいきる」って、「我が無くなった」と解釈できるのかなと。

 

「悟り」という言葉も「差を取る」と言われたりするように、この辺の話が表現活動とリンクしているのかなと思いました。

 

「じゃぁ人に親切にすればいいの?」と思うかもしれませんが…そんな簡単な話でもないんですね。

 

多分この境地に至るには壮絶な葛藤を伴う体験があってのこそ、なのかもしれません。

 

終わりに

というわけで今回はこちらの書評でした。

最近小説というか物語系の本を読まなかったんですけど、本当にこれはグイグイ引き込まれました。

 

バンドを本気で続けるとやっぱり一筋縄ではいかず、様々な葛藤に出くわします。

 

本書にも書いてありますが音楽という表現活動は全力でやらないと人を感動させることはできない、と…。

 

この言葉の重みが半端なかったです。ではでは。

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