楽器練習の「質」を上げると「量」にレバレッジがかかります、というお話

はじめに
今回はドラムのお話でもありますが、楽器全般に言えるお話かと。
テーマは「練習の量と質」というお話です。
ところでいきなりですが「著名なベテランドラマーの若い頃の演奏を見てみてもやっぱり上手いのは何故なんだろう?」と思った事はないでしょうか?
最近のキッズドラマーみたいに子供の頃からやってれば、「それなりに練習量を積んだんだな…」と納得いきますが。
「ドラムは高校(中学)の軽音部で始めて…」とかいうドラマーでも20代前半の演奏ですでにプロの演奏となっている。これはどういうことなのか?
…というようなお話から思いついたことを書こうと思います。
直接ご本人に聞いたわけではないのですが、ここに日頃の練習で活かせそうなヒントが隠れているような気がしました。
なので今回は特に中級くらいのドラマー(と、その他の楽器プレイヤー)の参考になればと思います。
ちなみに、これって楽器に限らず何らかのパフォーマンスをする方には共通するかなとも思います。では本題に。
「量」にレバレッジをかける
今回の結論は2つです。
①練習には量をこなす練習と質を上げる練習がある
②質が上がると量にレバレッジがかかる
…ちょっとこれだけでは分かりにくいかもですが、2つに共通して言えるのは、時間をいかに上手く使うか?ということだと思います。
そんな感じでそれぞれについてご紹介します。
① 練習には「量をこなす練習」と「質を上げる練習」がある
まずはこれ。限られた時間でスキルアップするためには練習量だけこなしていると効率が悪いです。
ドラムを例にとると、量をこなす練習はこんな感じ。
・ルーディメンツの練習
・リズムパターンの練習
・曲のコピー
・いつものバンド練習
・ライブ
これらは地道に繰り返して量をこなさないと成果が出てこないですね。
しかし、これだけやっているとどこかで頭打ちになります。そこでこの合間に「質を上げる練習」をしないとダメなわけです。
それがこんな感じ。
・フォームの見直し
・出音(チューニング含む)の見直し
・機材の見直し
・いろんなドラマーの研究
・レッスンを受ける
・上手いドラマーのライブを見に行く
などなどですね。
つまり自分の頭の中身そのものを変える練習です。
ただこれってその人の資質とか気合い?の差はあるかなと思っていて、量と質を同時に上げてくのは難しいです。
なので量をこなす練習を地道にしていく節目節目で、質を上げる練習を挟んでいくと良いと思います。
特に「自分の演奏ってダメだな…」という時期は質を上げる練習のチャンスですね。
また質の度合いも残念ながら急激には上がらないし、自分に合わない質の上げ方を目指すと逆効果。
そのためにも、先生とか先輩とか自分を導いてくれる人を持っておくととても効率がいいのですね。
②質が上がると量にレバレッジがかかる
FXやってる人にはお馴染み「レバレッジ」とは「てこ」みたいな意味ですが、この考えがめちゃくちゃ大事。
つまり質が一段階上がった状態で、以前と同じ「量を稼ぐ練習」をすると同じ練習量でも効果は倍増します。もしくは半分の時間で終えられるようになるかもしれません。
これがレバレッジの考えです。なぜなら質が上がると視点が広くなるから。
いままではトンネルの中を彷徨うようや狭い視野だったのがドローンからみる視点に切り替わったような感じです。
つまりこれが最短最速で上達する近道かなと。
練習の量もしっかり稼いだ上でこまめに質を上げていくと、練習の量にどんどんレバレッジがかかっていく…という好循環が起きるわけです。
おわりに
というわけで今回は「量と質」のお話でした。
人間には惰性というかホメオスタシスがあるので、現状の練習をしてた方が安心だし「練習した感」があります。
でも実際は質は上がってないから上達のスピードはゆっくりです。
ただ質を変えるときは違和感とかストレスがかかります。逆に違和感とかストレスがかかってれば「質が変わっているサイン」とも考えられますね。
その辺のバランスを上手く取っていくことが大事なんですね。
よければご参考までに。ではでは。