ドラムのイメトレにも使える「身体で音楽を聴く」こととは?

はじめに
今回はドラムのお話…というよりかは楽器をやる人に向けてのお話。今回は「身体全体で楽器を聴こう」というテーマです。
楽器をやるということはソロ演奏でない限り、他人と合わせることになります。
これが2人で合わせるときは相方の演奏のみに意識を向ければ良いんですけど、例えば自分がドラマーで5人編成のバンドとかだと、「どの音を聴けばいいの?」「どこに意識を向ければいいの?」と困っているドラマーもいるのではないかと思います。
よく「ドラマーはベースの音を聴こう」「ドラマーとベーシストで個人練習をしよう」と言われますが、もちろんそれも正しいことです。でも「それだけでもない」と思います。
この「ドラマーはバンドのどこの音を聴くべきなのか?」という問題はなかなか難しいことでして、以前には過去記事で心理学のお話と絡めて書きました。
そこで今回はもう少し「身体のイメージ」に寄せてお話ししたいと思います。というわけなので今回は「バンドの演奏にもっとまとまりを出したい」とか「初めて音を合わせる現場でもまとまりのある演奏をしたい」
…というお悩みを感じているドラマーの参考になればと。では本題に。
結論→耳だけで聴かない
まず結論から先に言うと「音は耳だけで聴かない」と言うことかなと思います。
ちょっと話がずれますが、多分ここ20年くらいで一気にスマホやネットで音楽を聴く、つまり「イヤホンで音楽を聴く」環境が日常でメインとなりました。
それはそれで便利なんですけど、「エアーで聴く」ことが減ったと言うことは、楽器奏者にとっては注意すべきことなのかなと思います(この「エアーで聴く」と言うのは要は「音楽を振動として全身で感じる」と言うこと)。
要はCDや動画の音声というのはデータ量を軽くするために人間の耳に聴こえない音(20~2万ヘルツ以外の音)はバッサリと削っています。しかしCDが売れなくなった今こそ、ここに生演奏の価値があるわけですね。
で話を戻しますと、バンドの中で音楽を聴くときに「全ての音が自分の2つの耳から入ってくる」イメージだと、なんというかそれはとてももったいない話であり「どこに意識を向ければいいのかわからない」状態になりやすいと思います。
要するに「身体全体で聴く」ということが大事なわけです(ただイヤモニや同期を聴く場合があるので、そうできない場合もありますが)。
では具体的にどうすればいいか?ということを以下で説明していきます。
音の高さと身体の部位の関係
先ほど書いたように、耳だけでなく身体の振動でも音楽を感じてみると、特にバンドのアンサンブルをまとめるドラマーにとっては良いと思います。
ただこの時のポイントとしては「身体のどこで音楽の振動を感じるか?」ということ。
よく「腹に響くバスドラム」とか「腹に響くベース」とか言いますが、バスドラムやベースなどの低い音は身体の下の方で聴きます。ただ下と言っても足だと下すぎるので、ちょうど丹田(下っ腹)のあたりになります。
これが「腹に響くベース」の”腹”に当たるわけです。
反対にギターソロやシンバルなどのキンキンした高い音は「頭の方で聴く、つまり振動を感じ取ります」。そしてその間の中くらいの高さの音は頭と丹田(下っ腹)の間で感じとってみると、バンドの音の聴こえ方が変わってくると思います。
これって要は「チャクラ」の事なんですね。
「チャクラ」というと、スピリチュアルな意味合いが強いかもしれませんが、「身体の中心ラインのポイント」くらいに考えてみると、「高い音は身体の上の方」「低い音は身体の下の方」で感じ取るということは理にかなっていると思います。
イメトレも振動で
タイトルに書いたくせに、おまけ的な内容になってしまいますが「イメトレはどうやったらいいのか?」という話は、毎日楽器が弾けない環境の人にとっては知りたい事だと思います。
そんなときにもこの身体全体で音楽を聴くのはイメトレにもってこいだと思います。
ただこれは部屋である程度の音量で音楽を聴けるという前提ありきなんですが、幸いにもそんな環境がある方は多少値が張ってもいいスピーカーがあるといいと思います。
ただ一万円以下でもSONYのブルートゥースとかならいい音出ますけどね…いかんせん住宅事情が…
終わりに
というわけで、今回は音楽の聴き方についてでした。
さっき書きましたがイヤホンで聴く環境のときも、常にこのイメージを持っておくと「2つの耳だけで聴く」という平面的な聴き方ではなく、「身体全体で聴く」という立体的な音のイメージができるかなと思います。
エアコンの効いた部屋で書いてて思ったんですけど、エアコンの空気って冷気は下に行って、暖かい空気は上に行きますね。それと似たようなイメージかなと思いました(冷気=低音、暖気=高音、みたいな)
ではでは。