【書評】仕事が速く、結果を出し続ける人のマインドフルネス思考【人見ルミ・著】③
さて、間に別の1記事挟まりましたが、書評記事の第3回です。
今回もおススメしたい本文中の引用からご紹介。では早速行ってみましょう。
負の感情にラベルを貼って飛ばす。
ここでは「ラベリング」について紹介されています。「ラベリング」とは何かというと…自分のイライラした気持ちに名前をつけたり、抽象的な絵をかいたりして、自分の中から切り離すプロセスのことです。
でもこれって、よく考えてみると作詞や作曲と同じなのではないかと(編曲作業はちょっとちがうかな?)。要は我々ミュージシャンは普段知らず知らずのうちに、このプロセスはやっているのではないかと思いますね。
なので上手い下手関わらず、表現活動は精神衛生上やっぱり大切かと。こんな本もありますしね。
とはいっても、そうでない方もいると思うのでもう一度強調しておきたいのは、「イライラした気持ちにならない」ことではなくて、「イライラした気持ちになっている」と感じられるようになることなわけですね(そうしないと切り離せないので)。
ストレスがあるから結果が出せる
これもなかなか興味深いトピック。この本では、「ストレスは適度にあったほうが良い」と書かれていますがこの核心は何か?と考えてみましょう。
ちょっと話がずれますが、こちらの本の内容を少し参考にさせていただきますと…
人間はある程度の生活の安全が保障されると、それまで生存や安全を守るべく発動していた不安が、今度は実存的な不安(つまり、自分って何のために生きてるの?みたいな)に向かうようです。
ここにぶちあたるとなかなか辛いので、仕事とかに不安の矛先を向けておいた方がある程度健康的かなとおもいますね(ただしワーホリにならない程度に…なにごとも中庸がいいですね)。
迷いが生じるような選択肢を減らす
「判断に悩む」って、思っている以上に脳のエネルギーを消費します。こちらの本でも書いてあるように…
意外と今日は疲れたなーって日でも、その後にランニングとか筋トレとかできちゃったりするのは、身体ではなくて頭が疲れているといえるわけですね。なので日々の細かい「判断」の積み重ねは省エネにしたいところです。
朝と晩のルーティーンを決める
これも上記と同じようなことでしょうか。禅ではこのルーティーンを「作務」と呼んでいますが、例えば顔を洗ったり、洗濯をしたりとかはやらなくてはいけないことなので、折角なら気持ちを落ち着かせる時間として活用すると一石二鳥ですね。
音楽は最小限に
要はいわゆる「作業用BGM」は気が散るということ。要は自分で意識している以上に音楽って気が取られるんですね。
私もいろいろやってみましたが、作業中に音楽をかけてはかどっているように感じているだけかもしれません。
ただあまりに静かすぎて集中できないときは音楽は効力を発しますので(例の、自室よりカフェなどの程よい雑音があったほうがはかどる、という話)。これもケースバイケースでしょうか。どうしても無音に耐えられない人は、歌のない音楽や外国語の歌詞の歌がいいかもしれませんね。日本語だとどうしても無意識的に歌詞の意味を追ってしまうということがあると思うので…。
というわけでこちらの書評もいったんこれにて。読み終えて思ったのは、マインドフルネスな状態は、「悟りを開いた別世界の人」になるのではなく「日常に根差した」状態であるべきだなと。
ではでは。