【書評】「小さな習慣」スティーヴン・ガイズ著

はじめに
さて今回はこちらの本の書評です。
ご覧の通り「習慣」についての本です。
私ごとですが、ただでさえ時間のやりくりがキャパオーバー気味な上に4月から新しいことも始めたりと、1日があっという間に終わるのでこれは習慣を見直すしかないということで…最近また「習慣」ブームが到来してます笑
ちなみに習慣については以前の過去記事でこちら「ぼくたちは習慣で、出来ている」をご紹介していますが、やはり著者が違うと同じ習慣というテーマでもその本の論旨というものは違ってきます(もちろん同じ部分もありますが)。
そこで今回はちょっと趣向を凝らして、「ぼくたちは習慣で、出来ている」を読んだ人に向けて(ミニマリストなら当然読んでいるはずだと思うので笑)、この本ならではのポイントを私なりに咀嚼した感じでお伝えしたいと思います。
ちなみに結構この本は内容的なボリュームがあるので今回引用する内容はページ数できっちり前半のみの内容です。では本題に。
結論→毎日腕立て一回!
まず、この手の自己啓発本は星の数ほどありますが一番のこの本ならではのキーワードはどこか?ということですが、
それは簡単に言うと「毎日腕立て一回」です。
これは比喩でも何でもなく字面そのもの…つまり「腕立てふせを一回やることを毎日続ける」ことをオススメしてます。
「毎日腕立て一回やったって何の意味のないでしょう?」
と思う人が多いかと思いますが、その通り筋肉的にはほぼ何の意味も無いです笑。
ただこれは筋トレの習慣がない人にとってはいきなり「ジムに入会して通う」ということが「かくも難しい」というメッセージの裏返しなのですね。
つまり筋トレが続かない人は「初日から効果的な筋トレを求めてしまうからハードルが高くなる」→「筋トレを始めるのがおっくうになる」→「続かない」→「自分は三日坊主というネガティブなセルフイメージになる」、ということなんですね。
では毎日一回腕立て伏せを続けると人はどうなるのか?
この本に沿っていえば、次第に回数が増え効果的な筋トレをできる心構えがついてくるということです。
つまり、例えば毎日一回の腕立てを5年も続ける人はいないということですね笑
人間も「慣性の法則」で動いている
本書でも触れられてますがこれは物理でいう「慣性の法則」と似てます。
慣性の法則は簡単に言うと、「一度スピードが付いたものは急には止まらない」ということ、例えば電車や車の急ブレーキで前につんのめるアレです。
慣性の法則は逆を言えば電車や車が急発進すると逆方向にもつんのめるように、人間も急な変化を嫌います(人間も究極的には自然の一部です笑)。
なので急にガッツリとした筋トレメニューを組むとその急激な変化に人間はビックリしてしまうわけです。
これは脳科学者の苫米地英人氏の本でおなじみの「コンフォートゾーン」にいた方が人間は心地いいんです、といういうことですね。
なので急でない変化、つまり毎日腕立て一回から始めようと、いうことです。
2杯目のビールはそんなには美味しくない
あともう一つ、本書の中の「熱意減退の法則」というキーワードをご紹介。これは私の過去記事と絡めて「楽器が続かない人」を例にご紹介します。
この法則は簡単に言えば、「新しいことは最初は目新しいから続くけど、その気持ちはやがて失速する」ということ。
これは心理学で有名な「2杯目以降のビールはだんだん美味しくなくなる法則」と似てますね。
つまり楽器でいうと最初は楽器に触れること自体が新鮮ですし、ステージで楽器をかき鳴らす自分のイメージでやる気満々…なんですけど待ち受けているのは地道な基礎練習の日々…笑。
ここでやる気が失速するわけです。
なのでわたしの過去記事では「他人と一緒にやろう」ということをオススメしてます。
こうするとたとえ練習に飽きても何かしらの他人の目があるのでサボるわけには行かなくなるからです笑
すると次第に練習する習慣が身につき、スキルも上がり…思い描いていたステージの自分が実現してしまうわけです。
おわりに
というわけで本書の前半のみをご紹介しましたが、今回は極力文中の専門用語は使わず書きましたので、興味持たれた方は是非読んでみてはいかがでしょう。ではでは。