「ミラーニューロン」を鍛えると…ドラムの「イメトレ」に役に立つ!?

はじめに
今回はドラムのお話を心理学と絡めてお話ししたいと思います。そしてテーマは「イメトレの練習」です。
イメトレについては過去記事でも書きましたが、その時は「本物のドラムを叩けない時の代わりの練習」として「触覚のイメトレ」をご紹介しました。
しかし、このイメトレは楽器の演奏の本質的な部分と関係しているのではないかと思いまして今回もう少し深掘りしてみようと思います。
ということなので今回は「ドラムのイメトレって本当に効果あるの?」という方に向けて何かのお役に立てばと。では本題に。
結論→イメトレというのは「ミラーニューロン」のはたらき
まず今回の結論はあくまで私の考えなので学術的な根拠はないですが、イメトレというのは「ミラーニューロンがはたらいていること」ということです。
このミラーニューロンというのは脳の一部のある部分のことを指し、「共感」の元となっている部分です。
例えば、映画やドラマを見て出演者の気持ちに重ね合わせて泣いたり、スポーツ観戦をしていると、見てるだけなのに、脳の中ではそのスポーツで動かすはずの筋肉に指令が出ていたり。
いかんせん脳の話なのでまだまだ分からないことが多いそうですが、「人間(を含めた霊長類)が何で他の人の気持ちがわかるのか?」という謎を解明したという点では大きな業績だったということなんですね。
ドラムの演奏とミラーニューロン
で、ドラムの演奏と何の関係があるの?ということですが。
ちょっと過去記事の内容とかぶりますが、ドラムを叩かないイメトレは、「叩いている姿を想像する」と言った「視覚を使ったイメトレ」が一般的ですが、そのほかにも「ドラムを叩いた時の感触をイメージする」と言った「触覚」を用いたイメトレが有効的なんです。
これはどういうことかというと、例えば移動中に聴いている音楽でそこに鳴っているドラムのスネアが聴こえた時には自分がスネアを叩いた時のスティックに伝わる感触をイメージし、バスドラムが聴こえた時は、自分がバスドラムのペダルを踏んだ時の感触をイメージする、ということですね。(その他詳しくは過去記事をどうぞ)
私としてはこの「視覚」と「触覚」のイメトレを両方オススメしたいんですけど、この理由として「視覚」のイメトレだけだと再現性に乏しい…つまりドラムを叩いているところをイメージしただけでは、実際に叩けないんです。
私も昔はこのことに気がつかなかったので、CDを聴きながらいくらイメトレをしようとも、実際にドラムを叩くと「あれ?」となってしまってました。
ミラーニューロンを鍛えるには?
そして話を戻しますが、「じゃぁどうやって触覚のイメトレを強化すればいいのか?」ということですね。このミラーニューロンを鍛える方法の一つに「真似をしてみる」というものがあるそうです。
これを今回のテーマで当てはめてみると、「真似」ということは、「いろんなタイプの曲を練習するということ」に近いかなと思います。
もちろん「俺はメタルしか叩かない!」というならそれはそれでいいんですけど、一口にメタルといってもいろんなドラマーがいて、いろんなフレーズがあります。
つまりどういうことかというと、自分がある程度叩き込んだドラムでないと、この「触覚のイメトレ」は成立しないということですね。そしてこれはどうしてか?というとこのミラーニューロンが上手く働かないからではないか、と思うわけなのです。
おわりに
というわけで今回はちょっと専門用語を出してしまったので内容を簡単にまとめると、「ドラムを叩きまくっていると、人が叩いているのを聴いただけで自分が叩いているかのように感じる感覚が大事である」ということですね。
もちろんこのイメトレ「だけで」ドラムが叩けるようにはなりませんが、特に短期間でたくさん曲を覚えなくてはいけない時とかは、音楽を聴きながら今回ご紹介したようなイメトレは有効なのではないかと思いますので、よければ是非お試しを。ではでは。