ドラム上達方法/ミニマリスト/趣味の話

NLPという心理学の本には音楽で使えることがたくさんあります

 
  2021/03/30
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ドラム歴25年。都内でドラムレッスンやってます。レッスンを受けていただくと、初日でドラムが叩けるようになります。ミニマリストでもあります。
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はじめに

今回は音楽と心理学のお話。

というのも日々レッスンをしていると、楽器の習得は心理学が多く絡んでいるということが現場レベルで実感できたりします。

 

また私がレッスンでお話ししている内容も自分自身が試行錯誤してきた過程だったりすることが多いですが、振り返ってみると「あの時心理学知っておけばよかったな…」ということがチラホラと。

 

心理学というと「カウンセリング」とか「人の心を読む」というイメージが強いかもですが、人間そのものを扱った学問なので、「人間がどうやって新しいスキルを習得していくか?」ということにも先人たちの知恵はたくさんあるのです。

 

ちなみに私がドラム講師というお仕事に面白みを感じているのもこの辺ですね。

 

楽器の習得というのは座学の勉強と違って、人間の感覚やイメージとも結びついているので、今回は数ある心理学のなかでも特に楽器の習得に使えるNLPという分野からいくつかご紹介。

 

なお今回の内容はこちらの本からいくつか引用して、私なりに噛み砕いて説明という形になります。

意識は同時に複数のものを捉えるのが苦手

これなんかはまさにドラムをやり始めにぶち当たる問題ですね。

人間は「意識的」に複数のことをするのは苦手なんです。

 

なのでドラムを自由自在に叩いているように見える人は無意識的にやれることがたくさんあるということ。

YouTubeにもあげていますが、ドラムを始めたばかりの時はまずは「手足を一つづつ動かす練習」から初めてみると良いですね。

そのうちに無意識的に身体が動くようになるとリズムが叩けるようになります。

学習には4段階ある

今のお話と関係あるのですがNLPでは学習には4段階あるとされています。

ここでいう「学習」はお勉強のことではなく、「習得」に近いイメージです。

 

それがこの4つ。

  1. 無意識的できない(知らない)
  2. 意識的できない(知っているけどできない)
  3. 意識的できる(意識すればできる)
  4. 無意識的できる(無意識でもできる)

 

1の段階はそもそも知らないのでいいんですけど、ドラムに限らず楽器が続かない人は「3」の段階で諦めてしまう場合ですね。

この「3」から「4」の壁はなかなか高いので地道にやる必要があるんですね。

 

あと間違ったフォームや音の判断基準で「3」→「4」に行ってしまうと矯正するのに再び時間がかかるので独学の際はご注意を…。

言葉は体験の省略記号

楽譜

人間がかわす言葉というのは「体験の省略記号」ということ。

例えば「昨日食べたラーメンが美味しかった」だけだと、そこにはいろんな要素が削り取られているということなんです。

 

これって音楽で言うと「譜面」のことですね。

クラシックの譜面は細かい指定がありますが、いわゆるバンドスコアだと「演奏のツボ」みたいな要素は一切書いてありません。

 

もちろん初級〜中級の始めくらいはまず譜面通り演奏することが先決ですが。

そこから先は「譜面に無い音」を探していくということが楽器の上達ということなんですね。

 

効き感覚VAKを使う

視界

人間には利腕ならぬ効き感覚があります。

英語の頭文字をとって「V(視覚)・A(聴覚)・K(身体感覚)」と呼んでいます。

 

これは人によっても違います。

ミュージシャンなんだから「A(聴覚)」に決まってるでしょ?というとそうでもない気がします。

 

特に曲を覚えるときなんかに自分がどの感覚が使いやすいか知っておくといいですね。

 

私の場合はコード進行を起こしてそのカンペを映像として丸ごと覚えること(視覚)と、スティックやペダルボードに感じる振動(身体感覚)も頼りにしています。

チャンクアップとチャンクダウン

NLPにはチャンキングという考えが出てきます。

チャンキングとは簡単にいうと、「情報を塊で考えたり、逆にバラして考えたり」みたいなことですね。

 

リズムって「拍」という情報で出来てるので上手い人はこの「チャンキング」を無意識的にやっていると思います。

というわけで、すでにチャンキングについては過去記事にまるっと書いたのでよければご覧ください。

脳は否定形を理解できない

脳は「〜できない」という非定形を理解できないと言われてます。

例えば「ピンクの像を想像しないでください」といわれると絶対に「ピンクの像」を想像してしまう。

 

動画でもお話ししましたが、本番とかで「ミスしたらいけない」と思うとミスしやすくなるということですね。

なのでオススメは、「ミスそのものについて考えないこと」でしょうか。

 

これって結構怖いことなんですけど、自分自身が過去に満足のいく演奏ができたライブって、ほぼ100パーセントこの精神状態の時だったりします。

 

そういやかなり昔にやったこのDVD収録のライブの時もそんな精神状態でしたね…楽しかったなぁ。

サブモダリティの変換ワーク

ライブ

「サブモダリティ」というのは先ほどの「V・A・K」のお話でもでましたが、要は人間が五感を使って感じ取れる要素のことですね。

 

先ほど「V・A・K」のところでも書きましたが、人間は自分の得意な感覚で世界を見て感じ取っています。

そうするとそれが時には自分を苦しめることになります。

 

例えば本番で失敗したときの嫌な記憶が残っていて「また失敗したらどうしよう」みたいなときですね。

そんな時の頭の中のイメージって、お客さんやステージがが怖いものとして残っていたりしますよね。

 

でもそれは新しく書き換えができるということなんです。

具体的な方法は書き換えたいシーンの映像を白黒にしたり、小さくしたり、音も小さくしたり、自分から遠くへはなしたり…みたいな。

とすると、自分の良くないイメージが小さくなっていくということなんですね。

 

アンカーとトリガー

リハーサルスタジオ

人間は「トリガー」という刺激を受け取って「アンカー」という感情が引き出されると言われてます。

 

よく「地雷」なんて言葉ありますが、例えばAさんに体重を聞いたら激怒したという事例があったとします。

 

この場合は「体重」がAさんのトリガーで、「怒り」がアンカーというと分かりやすいでしょうか。

まぁもうちょっと複雑なお話なんですけど。

 

人間は五感で記憶している部分があるので、これがうまく利用できます。

例えば、過去記事でも書きましたがライブハウスで自分の力が発揮できないドラマーはこの仕組みをうまく使うとよいです。

 

いつも楽しく演奏できているリハーサルスタジオが明るい部屋で、禁煙で、狭いから音もめちゃくちゃ反響するところだとしたら、この空間から受け取る五感の情報が「トリガー」になっている部分はあると思います。

 

そのトリガーに「良い演奏」「調子のよさ」がアンカーとして残っていたとしたら…。

ライブハウスの暗くて照明がキツくてタバコ臭くて、音も広がってしまう環境だと、自分の欲しいアンカーは出てこないわけなのです。

 

なので極端な話毎回ライブハウスでリハをやればいいんですけど…なかなかそうも行きません笑。

対応策としては部屋を暗くするとか、なんでしょうけど。

 

最初からスタジオで受け取る「トリガー」を期待しないといいのかなと思います。

 

アソシエイトとディソシエイト

ボーカリスト

NLPではアソシエイトとディソシエイトという言葉を使います

 

アソシエイトはある物事を主観的にみてどっぷり使っている状態、ディソシエイトはその逆の、一歩引いてみている状態ですね。

 

ちなみにドラマーはこの両方を同時にやっている部分があります。

しかしさっき書いたように人間は意識的に複数のことをやるのが苦手。

 

私の今のところの感覚だと演奏をなるべく無意識的にできるようにして、曲の中に没入することを無意識的に行い(アソシエイト)、バンド全体の音を客観的に聞く部分に多く費やす(ディソシエイト)方がいいのかな…とは思います。

 

ボーカリストなんかは、どっぷりアソシエイトしてもいいのかなと思いますがね。

おわりに

というわけで今回はドラムと心理学のお話でした。

ちなみに、今回のNLPのことは以前に書評記事でも書いているので内容がかぶる部分はありますがよければご覧下さい。

 

NLPも漫画とかでもでてるので、興味を持った方はぜひ。ではでは。

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