ドラムのペダル調整のコツは…適切な「跳ね返り」を作ること!

はじめに
今回は再びドラムのお話。テーマは「ドラムのペダルの調整」についてです。
これは自分のペダルを買った時はもちろんのこと、その場で借りたペダルを使わなければいけないときにも、「何が正解か?」という基準を知っておくことは、奏法を理解する上でも、脚を疲れにくくするためにも必要かなと思います。
なのでその辺のことでお悩みの方にはご覧いただければと思います。では本題に。
結論→ペダルの「遊び」を作ること
ここでペダルの「遊び」と書きましたが私もこの正式名称は知りません笑。
要するにこの動画のように、ペダルを踏んで戻ったときにペダルが”ブラブラ”と勝手に動くこの「跳ね返り」の動作のことをここではとりあえず「遊び」と呼んでおきましょう。
ペダルの踏み心地が悪いときは、踏んだ後のビーターのブラブラが少ないので、そこを調整すると良いかも(ただし足の甲に当たらないように)#ドラムレッスン #フットペダル #ビーター pic.twitter.com/enePA1GqHL
— あるごん (@kah35sx) 2019年3月9日
そしてこの「遊び」こそがペダルの調整の一つの指標になるということです。
ポイントとしては、脚の甲にドカドカ当たるのはちょっと幅を取りすぎですが、ちょっとしか動かないのも幅が狭すぎます。この動画のように”ほどよく”動くのがちょうど良いです。
なぜペダルの「遊び」が大切なのか?
なぜこの遊びが大切なのか?というと、この遊びさえしっかり取っておけば、あとはこのタイミングに脚の蹴り上げのタイミングをリンクさせると脚をストンと落としただけで、そこそこ大きなバスドラムの音が出せてしまうからです。
バスドラムを踏み続けると疲れてしまう方にオススメな練習。脚を落とす感覚がつかめます。#ドラムレッスン #バスドラム pic.twitter.com/zZHqW8QlDV
— あるごん (@kah35sx) 2019年3月3日
要は「追い風に乗って走る」ようなもので、フットペダルの元々の「遊び」にうまく脚の重みを連動させるというか、乗っけてしまえばいいわけですね。
ペダルの「遊び」をうまく生み出すには?
というわけで、ペダルの「遊び」をうまく生み出すには「スプリングの強さ」「ビーターの長さ」「ビーターの角度」の3つの要素がポイントです。
これは高いペダルでも安いペダルでも変わらない要素と言えます。
まずスプリングの強さは強すぎてもダメだし弱すぎてもダメです。…と書くと当たり前のことなんですけど、例外はあります。
それは、「安いペダルを借りたときにうまく踏めないとき」。この時は例外的にスプリングの強さは弱めにした方がいいでしょう。
そもそも「スプリングの強さを弱くするとなんでダメなの?」ということから考えるといいのですが。
スプリングを弱くしすぎると、自分の足で頑張らないといけない部分が増えるということです。
もちろん、スプリングを強すぎると足が疲れますが、弱くしすぎると「本来ペダルがやってくれているモーション」まで自力でやらざるを得ないということです。
ただ、安いペダルでメンテナンスが不十分なものに当たってしまった時は、何かを犠牲にしなければいけません(自分の機材を極力持ち歩きたくない人は、この”何かを犠牲にする”という考え方はとても大事です)。
なのでスプリングの強さを弱くして、その代わりに、ビーターの角度を少しきつめにつけます。
場合によっては足の甲にドカドカ当たりますが、それも致し方ない場合もあります(ちなみにビーターとは、この棒の部分のことです)。
ただ、ビーターの長さはあまりコロコロ変えない方がいいでしょう。例外として短くとった方が良い場合としては、高速のツーバスが頻出のバンドの時でしょうか。
ビーターの長さを短くすると、当然音が細くなりますが、この時も「何かを犠牲にする」精神で、致し方ないと言えます。
終わりに
というわけで今回はペダルの調整法について書きました。ドラムはとにかくバスドラムが命なので(極論ですが、バスドラムがしっかりしてれば腕は適当でもそれなりに聴こえます笑)…
なのでペダルの調整はけっこう真剣にやった方がいいでしょう。
もちろん自分のペダルを常に持ち歩けるに越したことはないのですが…その場にあるペダルをささっと調整してこそのミニマリストドラマー(?)っぽくてオツなものではないかと思うので、自分なりのマニュアルを頭の中に入れておくといいかなと。ではでは。