ドラムを練習する時に気をつけたい「テンポ」のコツとは?

はじめに
今回はドラムのお話し。
今回も日々のレッスンを通して気づいたことをベースにお話しします。
今回は「練習のテンポ」についてお話しします。
というのも、当たり前ですが練習というのは「今できないことをできるようにする」行為です。
この時につい「早くできるようになりたい」という焦りの気持ちがやっかいなのですね。
なので、ドラムの初心者の方が練習の時に陥りがちな「ワナ」についてお話しします。
これはドラムに限らず他の楽器の練習にも役に立つので、プレイヤー全般の方に役に立つお話しかと
思います。
では本題に。
結論→ゆっくりしたテンポから始めよう
今回の結論は「ゆっくりしたテンポから始めよう」です。
これも当たり前のようですが、ポイントは「ちょっとゆっくりすぎない??」というくらいテンポを落として始めることが大事です。
どうしても「こんなゆっくりしたテンポでやっても意味ないでしょ」と思うのが楽器初心者の陥る「ワナ」かなと思います。
反対にだんだん上手くなってくると、この練習テンポのコントロールが自分でできるようになってくるのです。
というわけでこの辺のお話を深掘りしていきます。
頭の回路を作る
いきなり脳のお話になりますが。人間の脳は「法則化」が大好きです。
つまり、「今こうだからこの先はこうなっていくだろう」みたいな。
脳はエネルギーをたくさん使うので、これは脳なりの節約術みたいなものです。
ところが、これに従うと先ほど「ワナ」にはまります。
つまり「こんなにゆっくりなテンポでできたって、意味がない」と思ってしまうんですね。
でも実際は違います。
最初はめちゃくちゃゆっくりなテンポで「叩き方」をしっかり頭に入れないとテンポは上げられないんです。
つまり言い換えると、ゆっくりなテンポでちゃんとできれば、その後急激にテンポは上げられるということ。
レッスンでは「ドラムって最初は脳トレですよ!」という説明をしていますが、「ここで右手を動かして、右足はここで…」という頭の回路を作ってあげることが絶対に必要なんです。
もちろん、例外もあります。メタルのツーバスのリズムなどはゆっくりのテンポでできても急にスピードは上がりません。
あとは、ポリリズムの難しいパターンなんかも例外ですね。
(まぁ話が逸れていくのでこの辺で…)
メトロノームはいらない?
この「最初はめちゃくちゃゆっくり」練習するときのもう一つのポイントとしては、メトロノームは使わないということ。
メトロノームはいわば強制器具みたいなものです。
最初の手順のあやふやな段階でメトロノームを使うと、メトロノームに合わせることに
意識が向かってしまい、まず最初に必要な「頭の回路」が作れません。
ある程度「頭の回路」ができてテンポが無理なくあげられる段階になってこそ、メトロノームは使うべきだと私は考えております。
おわりに
というわけで今回のまとめとしては、「新しいフレーズに挑戦する時は、その身体の動きができるようになるまではゆっくりしたテンポで、メトロノームは使わずに練習しよう」ということですね。
ついでにもう一つポイントとしては、音量も小さくて全然良いです(小さすぎるのは微妙ですが、フルパワーで練習しない方がいいということ)
もちろんテンポや音量自体を上げるのに苦労している方もいるかと思うのですが、それはまた別の考えが必要になります。
今回は「とにかく焦らず、ゆっくりと弱い音で練習して頭の回路を作ろう」ということをお話ししたかったというわけで。
よければご参考までに。ではでは。