ドラマーの個人練習のメニューの組み方のコツとは?~だらだらやる危険性について~
今回はドラムの練習メニューの組み立て方について。
まぁこれもその人の目指すところや、現在のドラムの習熟度によって違うのですが、今回は「近日中にライブが控えてる」場合に絞って考えてみましょう。
このようなケースの場合、よりクオリティの高い演奏をしたいのならリハーサルスタジオに個人練習で入るのがやっぱり良いわけですが…まず結論からいうと、「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」という気持ちとどれだけ闘えるかということかなと思います。
順を追って説明しますと、まず何時間スタジオを取るべきか?というところですが、私が思うにベストは3時間ですね(あくまで、よりクオリティの高い演奏をしたい場合、ですよ)。
1時間だといくら適当にいい加減にセッティングしても身体がほぐれてきた頃に時間切れになるし、2時間だと調子のいい日はもっとやりたくなるし。ただ音楽以外の他の都合もあるでしょうから、
決して1時間や2時間の練習が無意味かというわけでもないんですけど、今回のテーマにそっていえば3時間の練習で考えるのが合理的かつ効果的なわけです。
で本題に戻りますが。個人練で「ついつい」やってしまいがちなことを挙げてみましょう。
①せっかく生のドラムセットを叩けるんだから、あれもやりたいこれもやりたい…
②ついつい何の関係もない自分の好きな曲を叩いてしまう
③なんか楽しくなってきてドラムソロを叩いてしまう
などなど。もちろんこれがダメということではないんですけど、最も危惧するべきは集中力が分散して、だらけてしまう。
ということなんです。私がこのブログでよく取りあげている「ウィルパワー」が切れてしまうんですね。
考えても見るとドラムしかない部屋に一人で3時間いるって、暇さえあればスマホをいじるのが当たり前になってしまった現代においては異質なことです。
なのでこれを防止するためにもスタジオに入る前に「今日やるべきノルマ」を決めてそれ以外のことはやらないというのがオススメ。
ライブが控えてるならセットリストの曲をひたすら何周もするだけ、とか、ライブがなければ自分の好きな曲を何曲か選んでそれだけ何周もするとか。ただルーディメンツのような基礎練習は自宅で練習パッドでやった方がコスパはいいかなと思います。
ドラムと叩くときは身体全体のバランス感覚が大切なので、ドラムセットを叩けるときはそっちを重点的にやった方がいいかなと。
ちなみにこの話、決して私の思いつきではなく…最近読んでるこの本にも似たようなことが書いてあります。
ちょっと冒頭を引用すると、
エッセンシャル思考になるためには、3つの思い込みを克服しなくてはならない。「やらなくては」「どれも大事」「全部できる」
というわけで、まさに今回の記事の内容にあてはまります。この本自内容が結構濃いので改めて書評の記事で書こうかとは思いますが、今回の記事に関する部分だけ引用すると、
非エッセンシャル思考の場合
・考え方:どれも大事
・行動:やることをでたらめに増やす
・結果:何もかも中途半端
エッセンシャル思考の場合
・考え方:大事なことは少ない
・行動:やることを計画的に減らす
・結果:質の高い仕事ができる
ということらしいです。これを個人練習に組み込んでいくと、質のよい練習ができるし、何より個人練習のモチベーションを維持するのにも役に立つと思います(意外とモチベーションを保つのが難しかったりするので…)。
ではでは。