「ロッカバラード」のドラムから学べる…リズムの形とは?

はじめに
今回はドラムのお話…でもあり、リズム全体のお話でもあります。
テーマは「ロッカバラード」の叩き方です。ロッカバラードってあまり聴き慣れないかもしれませんが、こんな超名曲もロッカバラードのリズムです。
大まかには4拍子で取っているけど、3連のリズムが入っているものですね。
で、今回はこのリズムの叩き方と、そこから学べるリズムの感じ方みたいな事を書きたいんですけど、さすがにこれは動画にしないとわからんだろ…という事で重い腰を上げて動画を撮ってきました笑。
なのでまずはこちらを見ていただければ、今回の話しの大枠はわかります。
それを踏まえて、ブログでは補足的な説明を書いていきます。
要は動画って演奏を見せるのには適してますが、説明のみをしゃべるくらいなら文字ベースのブログの方がいいかなと。
ただロッカバラードって別に難しいリズムではないので「叩けない!」というお悩みはそんなにないでしょう。なので今回はお悩み解決系の記事ではなく「知っとくと役に立ちますよ」的な記事です。では本題に。
結論→斜めに叩こう
動画でも言ってますが今回の結論は「斜めに叩こう」です。つまりリズムを刻む役割のハイハットを斜めに叩いてみるという事です。
動画ではハイハットでやってますがライドシンバルも同じことですね。厳密にいうと斜めというよりかは、スティックで楕円を描くようにするといいですね。
ではなぜ斜めがいいのか?について以下で書いていきます。
上下に叩くとどうなる?
これは動画では言ってませんが、8分の12拍子は「12」個のリズムが一小節に入っているので、3×4という作りになってます。てことは…上下に叩くとこの3×4のノリが出しにくいんです。
つまり8分の12拍子は3動作が一つのセットなのに対して、「振り下ろす」「引き上げる」という動きは2動作でできてますね。
なのでスティックを上下に動かすと動作がうまく噛み合わずにタイミングがとりにくいんです。ここが今回の重要なポイントです!
リズムを感じること
一方で斜めに楕円を描くように叩くと、「振り下ろす」「引き上げる」「引き上げる」が1セットなので、この8分の12拍子にピッタリとハマるわけなんです。
更に振り下ろす時にアクセントも自然とつくので、無理して意図的にアクセントをつける必要はありません。これが最初に書いた「リズムを感じる」ことの一つです。
要は自分が叩きたいリズムは、どんな形をしているのか?とイメージすると、この8分の12拍子のバラードは斜めから叩くような、横に潰れた楕円形のリズムなんですね。
リズムは「真横」でもない
ただこの叩き方をいきなりやると、スティックと腕を真横にへいこうに左右に動かす、という動きになりがちです。真横に平行にスティックを動かす奏法はないですし、これだとさっき書いた上下に動かす奏法と同じく考え方になります。
なので斜めにスティックを動かすときのポイントは以下の二つ
①スティックの持ち手の動く起動をしっかりイメージする
②自分の手のひらを支点にスティックが回転するイメージをもつ
…ということです。ちょっと難しいんですけど、これが大事です。
まずはスティックの持ち手の部分が自分の手のひらの中でどんな軌道を描くか?という事を叩きながらイメージします。慣れないうちは自分の手のひらのどこにぶつかっているか?を考えてもいいですね。
これが分かるようになってくると、スティック全体の動きが平行移動ではなくて、回転していることがわかってきます。するとさっき書いたような楕円のリズムがイメージできるようになるわけですね。
おわりに
というわけで今回は12/8拍子のリズムを題材に、リズムの形についても考えてみました。
この「斜めに叩く」やり方は普通のエイトビートでも使うことができますし、いわゆる「縦ノリ」「横ノリ」なんかの言葉とも関連があったりして…結構奥が深いです。
なのでまた思いついたら書いていきますね。ではでは。