「ドラムセットにロートタムを組み込んでみようかな…」と考えているドラマーに向けて、「ロートタムってどんな音?」

目次
はじめに
今回はドラムの話。テーマは「ロートタム」
ロートタムというのはこのように円盤の様な薄いタムです。
先日レッスン後に生徒さんと「昔持ってた機材の話」になりふと「そういえば昔ロートタム使ってたな…」と思い出しまして、今回書いてみようと思いました。
なので今回はロートタムについて、自分が使った経験や対バンのドラマーが使っていたのをみた感想などから「ライブハウスに出ているドラマー向けに、これから購入を考えている方」に向けてご参考になればと。では本題に。
結論→ジャンルによっては使える
まず結論としては…
- ライブハウスでの音抜けは良い(でも音圧は弱い)
- ジャンルを選ぶ楽器である
この2つかなと思います。
ロートタムは頑張れば電車でも運べるし、レンタルのドラムセットにちょっとつけるだけで個性も出せます。ただTPOはわきまえた方がいい楽器でもあるので以下にメリットとデメリットを書いてみたいと思います。
ロートタムのメリット
①音抜けが抜群!
ライブハウスでギターやベースが爆音で鳴っていると、悲しいことにドラムのタムタムの音は聴こえにくくなります。
一発「ドン」という音ならまだしも、速いテンポでのタム回しはボリュームがガクンと落ちてしまうことも。これを解消するにはしっかりとした奏法と、良い状態のタムが必要ですがどっちもすぐには改善できる問題ではないんです。
その点ロートタムはライブハウスでの音抜けが良く、周りのギターやベースに負けじとしっかりと聴こえます。ただロートタムでタム回しをしたいなら3個くらいは並べたいからそうすると電車移動はキツイですね。
あと音圧はそんなに大きくはないです。まぁ太鼓の胴体がないのでこれは仕方ない…。
②他の楽器で代用ができない
これはデメリットの様にも聞こえますが要は「ロートタムはロートタムの音」でしかないんです。つまり標準的なセットのドラムのどの部分をどういじってどう叩こうともロートタムっぽい音は出せません。
なのでセットに一個組み込むだけでだいぶプレイの幅は広がると思います。ただ注意点としては軽く打っても音が出るので、こればかり使っていると、「太鼓を鳴らしきる」感覚が鈍って普通のタムタムが叩けなくなるかも…。
ロートタムのデメリット
①ジャンルを選ぶ
ロートタムは結構ジャンルを選びます。一番マッチするジャンルは何と言ってもプログレッシブロック。次点ではフュージョンやラテンなど16分のリズムが主体のもの。
後はもともと音楽ジャンルではないですが重たい音多めのV系にも良く合います。
ただ歌モノのポップスは使い所が難しい。要は完全に歌を聴かせる音楽だと浮いてしまうんですね。しっとりとした歌モノのバラードなんかは相当難しい笑。
ちなみにラルクアンシエルの名曲「snow drop」はロートタムを上手く組み込んだ名曲ですね。
このロートタムの音がしんしんと降り積もる雪を連想します…この発想は凄すぎる。
②音が短い
ロートタムは薄くて胴体がないので当然音は短いです。これをちゃんと理解していないと、要するにドラムって音の長さも演奏の一要素であるので演奏の勝手が狂うんですね。
なので、いきなりリハや本番で使うとメンバーに迷惑がかかるので事前にしっかり個人練習をするといいかなと思います。
ロートタムがかっこいいドラマー
というわけで私は今は使っていませんが、たまにこの乾いたロートタムの音が聴きたくはなります。
ロートタム時代は現代のトレンドというわけではないと思いますので…昔の曲にはなりますが、ミッシングパーソンズ時代のテリーボジオなんかカッコいいですよね…(今から36年前!?)
終わりに
というわけで今回は軽めの記事でした。
私もV系バンドを掛け持ちしていた頃は気合で電車で運んでいました。
6インチのロートタムだと車じゃなくても運べるので、一時期また使おうか…と悩んだ時期はありましたが、結局のところ使っていません。
ただインストバンドの活動が活発になってきたらまた買おうかな、とは思っています。ではでは。