「短くてかっこいい」ドラムソロの作り方のコツとは?

はじめに
今回はドラムのお話。テーマは「短いドラムソロ」いわゆる「ショートドラムソロ」の作り方のコツです。
ショートドラムソロというのは普通のドラムソロみたいにドラマーが好き勝手できる時間ではなくて、曲の中に8小節くらいのいわば限定して与えられた時間の中でドラムソロをやるものです。
よくジャズなどのアドリブがメインの音楽では使われるものですね。
ただこのショートドラムソロは普通のドラムソロと、基本的に求められていることが違うと思った方がいいです。
この辺の勘所がわからないと、ショートドラムソロを振られた時に微妙なソロを叩いてしまった…と後々凹むことになるのですね。
なので今回は「カッコいいショートドラムソロを叩きたい!」と思っている方のお役に立てばと思います。ちなみに対象としては中級のドラマー向けに書いていきます。
というのも初級のドラマーの場合はソロを叩くよりも基本的なリズムやフィルインを練習した方がいいと思うので。では本題に。
結論→とにかく叩きまくる
今回の結論としてはショートドラムソロのコツは「とにかく叩きまくる」ということです。
ショートドラムソロはインパクトが大切なので「叩きまくる」ことが大事なんです。そして、この「叩きまくる」ためには、「どの音符を使うか?」ということが大事になってきます。
要は、例えばBPM160くらいの速い曲でドラムソロを振られた場合には、32分音符は速すぎて叩けないんです。
逆に、BPM120くらいのミドルテンポの曲でドラムソロを振られた場合には32分音符を使わないと緊張感が生まれず、「ドラムの発表会」のような、どことなくもっさりとしたフレーズになってしまうということなんですね。
なので、ショートドラムソロに大切なのは「叩きまくること」であり、「音符の選定」ということなのです。というわけなので、次からはより細かいことについて書いていきましょう。
普通のドラムソロとどこが違う?
最初にちょっと書いておきますが、いわゆる普通のドラムソロとショートドラムソロは何が違うのか?ということです。
これはアリーナやドームクラスの会場のライブでのドラマーのドラムソロを見ていただくとわかりやすい。
要は広い会場のドラムソロは「観客とのコミュニケーション」が優先されていることがわかります。そしてテクニカルなプレイは最後に挟めばドラムソロとしては成立します。
しかしライブハウスのような狭い会場で振られるショートドラムソロは基本的には「曲の一部」と考えたほうがうまくいきます。
つまり、超メジャーなアーティストのドラムソロで行われているプレイはほぼ参考になりません。
その代わりにしっかりとテクニックで聴かせて、尚且つ曲の流れをぶった斬らない…そんなソロが必要なのです。
2つのタイプに分けよう
以上がまず前提にあります。それでは具体的な組み立て方を一つご紹介。
冒頭でも書きましたが、一つのポイントとして「32分音符を使うか使わないか?」ということが一つの基準になります。
なのでおすすめとしては「2つのタイプに分ける」、つまり「32分音符を使えるテンポなのか、使えないテンポなのか」ということを判断できるといいんです。
具体的なテンポはきっちりとした線引きは難しいんですけど、この動画のように「BPM90」でそこそこ速く叩いているので、初心者〜中級者の方は「BPM90」を一つの基準にするといいですね。
コツは「起承転転」
そしてショートドラムソロはメリハリが命です。
なぜならわずか8小節で「音楽的」かつ「叩きまくる」ドラムソロをしないといけないわけなので。
そこでコツとしては「起承転転」というイメージを持つといいでしょう。あえて「起承転結」と書かなかったのは、8小説くらいのドラムソロだと「結」の部分はいらないからです。
ただし出だし、つまり「クライマックスにかけてどう盛り上げるか?」は重要なんです。なので、じわじわときて一気に叩きまくりで畳みかけてサッと終わる。
このさじ加減がショートドラムソロでは必要なのかなと思います。
終わりに
というわけで今回はショートドラムソロについてでした。
かくいう私もそこまでドラムソロに思い入れというか、そんなに好きではないんですけど、バンドで要求はされるのでできるようになっておいた方がいいでしょう。
その時には欲張りすぎると確実に撃沈するので、自分のキャパの範囲で「叩きまくる」ということを優先すると意外とうまくいくのかなと思います。よければご参考までに。ではでは。