ドラマーはドラムを叩きながら「短期記憶」を鍛えよう!

はじめに
今回はドラムのお話。
前にも書いていますが「リズム感がないとドラムって叩けないの?」という問題ですね。
なぜならこの言葉を非常に多く聞くので、「ドラムが叩ける人=リズム感がある人」というイメージは根深いなと。
そこで以前も「リズム感」というこの漠然とした概念について私なりの見解を書いておりますが。
最近思うのは「リズム感があるとかないとか、それ以前の問題も大事なのではないかと
いうこと」なんですね。
ただちょっとこれだけだと何のことやらわからないかと思いますが、要するに「ドラムを独学で始めてみたけど叩けるようにならない!」という方に見ていただきたい内容であります。
(ちなみに弊レッスンを受けていただければ叩けるようにさせていただいております笑)
リズム感のある無しの前に考えること
まず結論。それはリズム感のある無しの前に考える事があるということ。
それは「短期記憶」なんです。
簡単にいうと「ちょっとの間覚えている記憶力」のことです。
例で言うと、電話番号をぱっと見て一瞬でも暗記できる人(今はスマホがあるのでそもそも少数派ですが)、お店のオーダーをメモらずに全員分覚えられる店員さんなど。
こんな人は短期記憶が優れている人ですね(ちなみに似た言葉でワーキングメモリーというのもありますが、短期記憶を頭の中で変えられる力がワーキングメモリーです)
つまり、ドラマーが普通のエイトビートを叩くにしても。
- 右手を8回叩く
- 左手を3回目と7回目に叩く
- 右足を1回目と5回目に踏む
これだけのことを「覚えて」おかないといけないわけです。
ドラムをすでに叩けている人には当たり前のお話ですが、初めての人には大変なんです。
なので、ドラムがすぐに叩ける人はこの短期記憶がうまくドラムに応用できる人なのかな、という印象です。
短期記憶は鍛えられる?
そうなると、じゃぁ短期記憶に自信がない人はドラムはうまく叩けないの?
と思うかもしれませんが、そういうことを言いたいわけではないのです。
短期記憶も鍛える方法はあるようで、カウンセラーの吉濱ツトムさんの本などにその鍛え方が書いてあります。
もちろんこの本を読んで実践していただいてもいいと思いますが。
私がレッスンをしていて思ったのは、ドラムを練習する事自体で短期記憶が少しづつ上がっていくのではないか?ということ。
そしてその先には、短期記憶を頭の中で操作できるワーキングメモリーが鍛えられていくのではないかと。
もちろん科学的な根拠は皆無な、単なる私の経験からのお話ですが。
ただこれも「やり方によって」という事なのかなと思います。
ではそのやり方とは何か?についてお話しします。
譜面に頼らない
賛否両論あるとは思いますが、譜面に頼らない練習をする事で…どうやらドラムに必要な短期記憶は養われていくのではないかと。
つまり、レッスンで私がお手本のリズムとかを叩いて「じゃぁこれを真似して叩いてみてください」と生徒さんに言います。
ここで極力譜面を使わないようにしていると言う事です。
譜面に書くと言う事は「リズム」を「視覚の情報」に直してしまうということなんですね。そうすると、短期記憶をしようとしなくなるわけです。
譜面がないと頭の中で「ここは何回右手で叩いて、最初にバスドラム踏んで…」と頑張って覚えようとするわけです。
この作業こそがドラムに必要な短期記憶を養っていくのではないかと思います。
なので決してめんどくさいから譜面を書かないわけではないのです笑。
もちろん譜面を使うことを否定ませんし、場合によっては譜面をホワイトボードに書いたりもします。
要は使い分けが大事と言うことなんですね。
おわりに
というわけで今回はちょっと心理学よりなドラムのお話でした。
ちなみに記憶については以前にも過去記事で書いてありますので、興味がある方はこちらもどうぞ。
特にバンドでリハーサルする時は、短期記憶だけでなくワーキングメモリーも使ったりします。
なので、そのうちワーキングメモリーの使い方についても書いていきたいと思います。
よければご参考までに。ではでは。