シングルストロークを高速で叩くための「意外な」コツとは?

はじめに
今回は再びドラムのお話。テーマは「シングルストローク」です。
シングルストロークについては過去記事でもたくさん書きましたが、ポップスやロックなどの軽音楽はほぼシングルストロークで叩けると言ってもいいくらいです。
そういった意味ではやっぱりドラムの基本中の基本でもあるし、「シングルストロークのクオリティ=そのドラマーの力量」ともいえるのではないでしょうか。
…というわけで今回はシングルストロークのちょっとしたコツについてお話したいと思います。「ちょっとしたコツ」と書きましたが、こういった小さいことを積み上げることが楽器上達の道のりなので、「シングルストロークは普通に叩けるけど…」と思っているドラマーの方にも何かのご参考になればと。では本題に。
結論→シングルストロークの「終わり方」が大事
今回の結論としては「シングルストロークは終わり方が大事」ということです。
例えばスネアドラムを8発「ドコドコ…」と叩くときに、叩き始めは「叩くぞ!」と意識するのですが、「5発めから8発目」つまり、シングルストロークの叩き終わりが「ドルルッ」と音が潰れてしまうことがあります。
するとどういうことが起きるか?というと、
✔︎早いテンポでシングルストロークを叩くのが苦手
✔︎ちゃんと譜面通りに叩いているのに、どうもしっくりこない
というようなことが起きてきます。
このように楽器の「音の引き際」というか「どうやって次に繋げるか?」ということは意外と見落としがちだったりします。
ちなみに「フィルインの後のリズムはよれやすい」というのは、ドラマーの悩みの定番だったりもしますが、それも「フィルインをどう終わらせるか?」ということが多いに関わってくるということなのですね。
…ということが今回の概要なのですが、後半は一つの具体例として「速いテンポでのスネアドラムでのシングルストローク」の3つのバリエーションについてお話ししていきたいと思います。
①4発スネアを叩く場合
まずは速いテンポでで4回叩く場合。
この4回叩くシングルストロークは特に後半の音がグチャッと潰れやすいです。なのでポイントとしては「全部の音を均等に叩く」ということが大事です。
ただあまりこれに意識しずぎると演奏そのものが硬くなってしまう。そこで意識すべきポイントとしては「片方を打ったらもう片方は上にあげる」ということです。
つまりシングルストロークは「叩くこと」と同じくらい、「引き上げること」が大事なんですね。
②8発スネアを叩く場合
次も使用頻度が高い「8発スネアを叩くフィル」です。
この場合は「8発全部の音を均等に叩く」のが難しくなってくるので(できなくはないですが)、強弱をつけたりします。その時に大事なのが先ほど書いた「5発目から8発目をきっちりと叩く」ということ。
これがイメージしにくい方はまずは「5発目から8発目にいくにつれてだんだん音を大きくするイメージ」を持つと叩きやすくなりますし、フィルインの印象がぐっと良くなります。
③16発スネアを叩く場合
これはもはやフィルというよりかは、BISHのこの曲みたいに疾走感あるリズムのパターンで使われることのがい多いです。
この時はしっかりと強弱をつけないとちょっと暑苦しくなってしまいますが、「13発目~16発目をきっちり叩く」ということを心がけると、次のフレーズにキレイにつながっていきますね。
終わりに
というわけで今回は結構マニアックなお話でした。
今回のテーマのように「大事なんだけど見落とされがちなポイント」というのが、ドラムのコツだったりするので、要するに「上手い人は細かいところまで気を配れている」ということですね(無意識的にやっているような人もいますけど)。
ではでは。