ドラミングに必要不可欠な「呼吸法」について…シングルストロークを例にご紹介
はじめに
今回は再びドラムのお話。テーマは「ドラミングと呼吸法」。私たちは会話の時でも呼吸しているわけで、もちろんドラム以外の楽器でも呼吸法は切っても切れない話ではあるのですが。
さすがに管楽器の様な直接吹く楽器とかは呼吸法の重要性は自明なんですけど、どうも打楽器であるドラムと呼吸法とのイメージはつきにくい…という方のためにその考え方の入り口と言いましょうか、イメージしやすいところから今回はお話しできればいいかなと思います。
ただ、「呼吸法って何の役に立つの?」と思われる方もいるかもしれません。強いて答えるなら「全て」なんですけど笑、今回は話をピンポイントにしぼり「シングルストロークを安定して叩き続けるには?」というテーマを書いていきます。
というのも、安定したドラムプレイは正しい呼吸の上に成り立っているから、と言えるので。そして今回は説明がしやすいシングルストロークを例に書こうと思います。
このあたりのテーマは過去にもちょいちょい書いてきましたが、今回は私にとっては珍しく動画を録ったので動画付きでご紹介します。では本題に。
リズムを叩くときの間違った呼吸の認識とは?
まずはリズムをたたくときに勘違いしやすいのが、腕立て伏せの様に「リズミカルに呼吸をする」ということ。
腕立て伏せなどは1回1回、吸ったり吐いたりするのですが(身体を下ろすときに息を吐いて、身体を上げるときに息を吸う)、ドラムでそのような小刻みに呼吸をすると…とても苦しくなり、演奏の本筋とかけ離れてきます。
なので、ざっくり言うと「ひとつのフレーズ毎」「ひとつの固まり毎」に息を吐ききる感じになるかと。
歌でいう「ブレス」に似ている
それでこの「ひとつつの固まりで吐ききる」のって、歌でいう「ブレス」に似ているのかなと思います(私は管楽器は完璧な門外漢なので管楽器については書けません…)。
つまり歌って、拍に合わせて吸ったり吐いたりしないで、ある歌詞のひとつの固まりで歌い切って(つまり息を吐ききって)、吸ってまた吐ききって…としていると思うのでこのイメージに近いかなと。
シングルストロークと呼吸の関係
そして本題というか、「じゃあドラムの場合の呼吸はどうするか?」ということなのですが、先日録ってきた動画をご覧ください。
シングルストローク時の呼吸の様子(わかるかな…) pic.twitter.com/TNiZforRxu
— あるごん (@kah35sx) May 13, 2018
「これはどんな意味?」と思われた方がほとんどだと思いますが、ハイハットが締まっていくにつれて息を吐いていって、ハイハットが開いていくにつれて息を吸っていく感じを表しています。
実際は息を吸うときはもっと短く「スッ」と吸うのですが、大げさに表すとこんな感じになります。あんまりキッチリと目安を書くのも違う気もするのですが、4拍くらいかけて吐き出す感覚が近いかな?と思います。
おわりに
というわけで、今回はシングルストロークのみに話を絞って書きましたが、このように適切な呼吸が出来るようになると「ドラムが滑らかに」なり、「ドラムが滑らかになる」と演奏が「音楽的」になるという事ですね。
あとは、無理のない身体の使い方とも関係することなのでいいこと尽くめです。なかなか一長一短では習得できないものですが、そのヒントみたいのはここでも随時書いていきたいと思います。
ではでは。