スネアドラムのセッティングのポイントである「傾斜」について考える

はじめに
今回もドラムのお話し。テーマはこちらでは意外とあんまり書いてなかった「スネアドラムの傾け方」について。
実際にプロドラマーのスネアドラムの傾け方も千差万別、十人十色でありまして、それはドラマーの好みや体格、曲のジャンルによりけりな訳です
。
なのでただ一つの正解はないのですが、いくつかの正解はあるように思います。
特にリムショット(スネアの縁も一緒に叩く奏法)をするドラマーにとっては、ミスショットはかっこ悪いのでどうしても避けたい問題だと思います。
なのでミスショットを回避するにはこのスネアドラムの傾け方は結構大事な問題かと思います。
なので今回は、
✔︎スネアドラムのリムショットが苦手
✔︎スネアドラムのミスショットを無くしたい
✔︎スネアドラムのセッティングがよくわからない
この辺りでお悩みの初級のドラマーのご参考になればと。くどいですが今回は一つの結論というよりかはいくつかのパターンをご紹介していきます。では本題に。
①真っ平らにする
これはかなり難易度高いです。無くはないと思いますがまずやめておいた方が無難です。
②「ちょっと」手前に傾ける
私は主にこれでやってますし、基礎を固めるにはまずここから始めた方が良いです。私は大体タバコ一箱くらいの傾斜でやってます。
そして音楽のジャンル的にも割とオールマイティーに使えるやり方です。ただこの「ちょっと」のさじ加減が難しい。なぜならスネアドラムの高さとも関係するからです。
そしてその難しさが炸裂するのが…ライブ本番です。いつもはスタジオで何気なくできているこのスネアドラムのセッティングがどうにも出来ない、なんてことが昔はよくありました。
まぁこれが本番に潜む魔物みたいなやつなんでしょうかね…なのでこれは場数をこなすのが一番良いようです。
③「結構」手前に傾ける
これは傾斜を多くつけるセッティングです。メタル系のドラマーによく見られるセッティングです。
メタル系はとにかく大きい音を速いスピードで出すことが必須なので、それに特化したセッティングです。
さらにメタル系の音楽は小さい音スネアの音の表現は結局、周りの大音量の演奏に埋もれてしまい「不要なノイズ」となってしまうので、これも理にかなってはいます。
ただこれもちょっと難しめですので、②のセッティングで基礎を固めてからが良いと思います。
④左に傾ける
そしてこれが意外とオススメの「ちょっと左に傾ける」セッティング。
元々はレギュラーグリップの持ち方のジャズ系のドラマーがよくやるセッティングなのですが、意外とこれが使えます。
スネアドラムを叩く左手側に傾いているので、リムショットも打ちやすいです。
「じゃぁどんな時に使えるか?」というと、「スネアドラムがうまくセッティングできない時」です。この「うまくセッティングできない時」というのは、
✔︎ツインペダルが邪魔でスネアスタンドが思う様な場所に置けない
✔︎スネアスタンドがボロくてうまく傾斜がつけられない
✔︎なんかよくわからないけどライブ本番のセッティングがいつも通りにならない
…こんな時です。こんな時に無理に「ちょっと手前に傾けなきゃ!」と躍起になるよりかは、こんな感じでちょっと変則的にやってみるのもありです。
終わりに
というわけで今回はスネアドラムの傾け方について一通りご紹介しました。
さっきも書きましたが、スネアドラムの傾け方は、スネアドラムの高さともかなり関係してくるのですが、まぁとりあえず「ちょっと傾ける」セッティングにしておけば無難です。
ちなみにスタジオラグのWEBマガジンの方には過去に「スネアドラムのセッティングについて」の寄稿をしているので、よければこちらもご覧ください。ではでは。