ビブラートのかけ方のコツは…「身体感覚」をひたすら探り続けることにあった

はじめに
今回は「歌と身体感覚」のお話を。
なのでドラマーに向けた「こういうときにはこうしたらいいですよ!」的なハウツー系の記事ではないです。
具体的には「私がビブラートを独習した過程」をネタにして、身体の感覚を大切にすると色んな事ができるようになりますということをお伝えしてみようと。
ちなみに私はドラマーなので歌に関しては本職の方が聴いたらかなりインチキな発声だとは思いますが、5年前はカラオケで全く歌えなかった状態からビブラートをかけれるまで誰にも全く教わらずにできるようになったので、まぁそのプロセスに興味がある方は読んでみてください。
物事の上達はバチっと区切れないんですけど、一応時系列でまとめていきます。では本題に。
2014年→2015年頃
これ以前は歌が全く歌えずカラオケも大嫌いでした笑。どれほど酷かったかというと…
✔︎そもそも声が出ない
✔︎ピッチ(音程)が取れない
✔︎リズムが取れない
というありさま。キッカケは全く覚えてないのですがなぜかヒトカラに興味を持ち笑、まずはピッチ(音程)をとってみるところから開始。
この時に「どうやら喉から口の中の振動を自分の出したい音に合わせれば狙ったピッチが出せるのではないか」という仮説を立ててやってみると意外といける。
もともとトレーニングや合気道をやってて(もちろんドラムも)身体を動かしていたので、ピッチが合ってくるとそれにつられて声も腹から出るようになってきました。
ただ当たり前ですが歌というのは単音をひとつ出すのではなく常にピッチをとりつづけないといけない。
よく「下手じゃないけどパンチが足りない歌」っていうのは、ピッチがずれるのを懸念してフワッと手探りで声を出して、少し遅れたタイミングでピッチを合わせるからなんですね。
なのでまずは単音でピッチをジャストで合わせる練習をしたら、それを連続した音で合わせるようにしたくなります「じゃぁそれを上手くするにはどうするか?」ということが次に課題として出ます。
そこで「どうやらブレス(息継ぎ)を考えてやるとピッチが取りやすい」ということが身体の感覚として分かってくるのです。ちなみにこれらの練習は自分が知っている曲を使って一人でカラオケでやっていました。
2015年→2017年頃
そして次の段階に入ります。
ある程度歌として様になってくると欲が出てくるもので、「曲にビブラートをかけたい」と思うようになります。しかしやってみると息がスカスカと逃げていき全くできない。
どうすればいいか色々考えてみたところ、「どうやら喉を震わせられればいい」という仮説を立ててみると意外とバラードならビブラートがかかるようになってきた。
ただ「喉を震わせる」方法だとどうも喉声になってしまう。
そうすると「腹式呼吸というくらいだからお腹を震わせた方がいいのではないか?」という仮説が立ち、実際やってみるとバラードならできる。という感じで「バラードのビブラートならできる」状態が1~2年続きます。
ちなみにこのビブラートの練習は家でもできまして、近所迷惑にならないように声を出さないで息だけ吐いてやるこもできるということがだんだんわかってきました。
2017年→2019年頃
そして更に欲深くなり、「速い曲でもビブラートがかけたい」と思うようになります。
ただこれができない。「なぜできないのか?」と考え続けたところ「息の量が足りない」「声を共鳴させる位置がバラードと違う」という仮説に行き着きますが、これでもどうも上手くいかず、息が抜けていってしまう感覚が続きました。
なので「息が抜けるのなら息を席止めればいいのでは」と考え直して、息を喉の奥に当てるようにするとこれが上手くいきました。
まだ速い曲のビブラートについては不満足なところがありますが、これで一応は使えるようにはなりました。あとはファルセットがまだ上手くできないので次の課題として今色々仮説を立てている状況です。
終わりに
というわけで再度言いますが私は歌に関しては完全にド素人ですので、今回は自分がドラムをやっていくなかで身についた考え方を歌に転用してみた、という記録でした。
今回は何が言いたかったかというと、楽器や歌といった演奏のスキルを開発していくには「身体の感覚でできないこと」「身体の感覚の違和感」を解消する仮説を立てて検証して、修正するというプロセスであるということをお伝えしたかったわけです。
ただその中でどうしても解決できない問題が出てくるときもありますので、そんな時は単発でもいいのでレッスンを受けてみるといいと思います…という手前味噌なオチで終わります笑。
ではでは。