演奏が上手いバンドもプレーヤーも密かに知っている「音量のワナ」とは

はじめに
今回はドラムの話なのですが、ギターが弾けたりカラオケが好きなドラマーにはよりイメージしやすいお話。
テーマは「音量のワナ」ということなんですが、簡単にいうと「上手いように聴こえてしまうトリック」のことです。
このトリックを知っておかないと、自分の演奏した演奏を聴いて「こんなに下手だったっけ?」と凹む事が出てきてしまうという事なんですね。
とはいえこの「トリック」はドラムを上手く聴かせるためにも必要なことだったりします。
なので今回は「ある程度ドラムが叩けるようになってきた初級〜中級のドラマー」のお役に立てばと思い書いていきます。
では本題に
結論→「音量」というトリックを常に意識しよう
今回の結論としては「音量というトリックを常に意識しよう」というもの。
つまりドラムってもともと生音(マイクを通さない音)がめちゃくちゃ大きい楽器なので、ある程度大きい音が出せるようになってくると、そっちに耳がいきがちなんです。
特にライブハウス のように「爆音」かつ「いろんな音がごちゃごちゃと鳴っている」環境だと顕著です。
要は楽器をやっていない人(音楽の専門知識がない人)にとってはライブハウスの演奏は「それなりに上手く聴こえてしまう」ということが起きます。
要は「演奏が実力以上に盛れている」状態になるんですね。
ただライブハウスに出演すると、ライブハウス側で演奏を録音したものをくれるときがあります。
ドラムに立てられたマイクを通して直接録音されたものを聴くと「こんなに下手だっけ?」と凹んだりします。
私もこの飾り気の一切ない自分の演奏で凹んだ事が過去に多々ありました。
一方でスマホなどで会場全体を撮ったものだとアラが緩和されて「それなりに」上手く聴こえてしまうんです。
「素の演奏」に向き合おう
つまり何が言いたいか?というと、ちょっとドラムが叩けるようになってきたらなるべく自分の「素の演奏」がちゃんとできているのか?ということを常に考えた方がいいということですね。
これがギターとかカラオケとかだとよくわかるんです。
いつもゴリゴリに歪ませたギターばかり弾いていると、たまにエフェクターなしのギターで弾くと「自分コードチェンジ雑だな…」と気付いたりします。
またカラオケなんかはもっとわかりやすい。
カラオケにはエコーの機能がありますが、エコーをゼロにすると「あれこんなに下手だっけ?」とびっくりしたことはあるのではないでしょうか。
このように、ギターやカラオケだとよく気がつくことがドラムだと気がつきにくいんですね。
バンドでも起こりうる「音量のワナ」
これは個人だけでなくバンドでも起こりえます。
つまり狭いリハーサルスタジオで、ギターやベースをゴリゴリに歪ませて爆音で出していると演奏のアラが目立たなくなり、なんとなく「上手くなったように聴こえて」しまうということ。
なので、たまにはボリュームを落として練習するのはおすすめですね。
それをしておくと、ライブでライン録音された演奏を聴いても凹む心の準備ができるかもしれません笑。
一にも二にも基礎練習
というわけけなんですけど、じゃぁどうすればいいか?ということですね。
これは結論から言うと「一にも二にも基礎練習」これにつきます。
つまり、ドラムを素の音にしたところで、基礎がしっかりできていればそんなに凹むことはありません。
「ああこれは、録音環境のせいなんだな」と一歩引いて聴く事ができます。
また基礎がしっかりできているドラムは、音量をあげたりエフェクトをかけたりするとより素晴らしい演奏になります。
大事なのは録音環境による音の違いを意識した上日々の練習やリハーサルに励む事なのかなと思います。
おわりに
というわけで今回は「音量のトリック」というドラマーはじめ楽器の演奏者が陥りやすい問題についてでした。
ドラムには「音量」という「上手く聴こえてしまうエフェクター」がもともとある楽器なので、いかに自分の演奏を冷静に評価できるか?ということが大事なんですね。
もちろん「自分って結構上手いのかも?」なんて思い込みも、それはそれで大事なんですけど。
何事もバランスという事ですかね。ではでは。