マインドフルネスを見て体験できる映画「Walk with Me」を見た感想

はじめに
さて今回も映画レビュー。最近映画の記事ばかりかいていますが、Amazonプライムにハマってしまったようです。
今回は音楽ではなく「マインドフルネス」がテーマの映画。
「マインドフルネスが何なのか?」ということは説明するととても長くなるので、今回はマインドフルネスが好きな方、興味がある方に向けての内容となってしまいますが。
簡単にいうと仏教の「禅」の教えから、宗教色を薄くしたものがアメリカを中心に広がって心理学でも使われるようになった、みたいな説明で大丈夫でしょうか。
言葉くらいは聞いたことがある方なら「瞑想をするやつでしょ?」くらいの感じでしょうかね。
本作はベトナム出身の禅僧ティック・ナット・ハン師が、ベトナム戦争から亡命してフランスに「プライムビレッジ」という共同体(施設みたいなところでした)を開き、そこの様子がドキュメント形式で流れる内容となっております。
そこで本作品の見所をいくつかご紹介。なおネタバレありです。くれぐれもご注意を。
映像が綺麗でまさに「見る瞑想」
まず内容どうこうの前に作品全体がとてもゆっくり時間が流れていきます。余計な音楽も入ってないし、編集もとても見やすい。
またこの「プライムビレッジ」のあるフランスの景色がとても綺麗。今まで、ヨーロッパに興味があんまりなかったんですがこれ見ちゃうと行ってみたいと思ってしますね。
なので、内容がよく分からなくてもこれはまさに「見る瞑想」です。
部屋の明かりを消して、控えめな音量で日が沈む時間に合わせて見ると最高ですね!
身体で感じる「マインドフルネス」
前半は割とセリフ少なめで、出家する人たちの様子などが多めですが、後半はいわゆる教義的な話も入ってきます。
マインドフルネスは「いまここの瞬間」を重んじますが、なぜそれが大事なのか?ということが何となくわかる気がしました。
でも「〇〇は〇〇だ!」みたいな断定的なメッセージはないんですけどね。
作中に小さい女の子が「飼い犬が死んで悲しいんだけどどうしたらいいの?」みたいな質問にも、メタファーを使ってふんわりやさしくる答えているティック師の語りが印象的でした(でもこの辺はちょっと仏教に触れてないと難しいかな?)
なので作中のティック師の語りと、きれいな映像、見やすい編集が一体となってじんわりと何か感じるところがあります。
今の時代だとビジネス書とかYoutubeとかで「幸せになる〇〇法則」みたいなのがめちゃくちゃ出回ってますが、あれも間違ったことは言ってないと思うんですね。
でも、ビジネス書は40分くらいで読めちゃうし、動画に至ってはわずか15分間程度。
これは頭で、つまり左脳で理解しているレベルだからこそこれを聞いただけでは定着は難しいんでしょうね。
よく「自分を変えたければ付き合う人を変えろ」と言われますが、いつも一緒にいる人からって良くも悪くも影響受けますよね。
それは、頭(左脳)で理解するレベルを超えた部分で同化してるからなんでしょう。人間にはミラーニューロンなるものもあるし。
まぁそれをいったらこの映画も2時間もありませんが、何となくそういうことなんだなと。
「幸せ」の正体!?
そんな感じで本作品を見ていると「幸せの正体」が何となくわかります。それこそが、「いまここにいること」ですね。
最近観た映画「365日のシンプルライフ」の記事でも書きましたが、私たちがお金や時間労力を使って美味しいもの食べたり遊んだりするのは、「いまここにいること」を感じたいからなんでしょう。
本作に出てくるプライムビレッジの僧侶たちが、刑務所の受刑者と話すシーンがありましたが、「私たちは銀行口座も車も携帯も持たない。財産を持つと不安が生じる」というセリフがありました。
例えば、高級な寿司屋に行くとしましょう。行くまではワクワクしてますが、食べおわった後のあの虚無感は「いまここここ」から外れているということなんでしょうね。
旅行も行く前とか行きの道中ははワクワクするけど、帰り道は虚無感が襲ってくる。
まぁ何が言いたいかというと、「いまここ」のにいるのにお金とかを使うと、それっていつかは終わりが来るのです(極論ですけどね)。
この僧侶のお話はそんなイメージに近いのかな?と思いながら聴いてました。
逆に動物とか赤ちゃんってずっと「いまここ」ですからね。彼らから見習うべきところは多いにあるわけです。
そして悲しいかな大人になって「いまここ」から外れやすくなってしまった私たちが、お金をかけずに「いまここ」にいられるのが瞑想なんですね。
時間がない人でも、わずか5分でも瞑想の習慣があるとそれがクセとなって「いまここ」にいやすくなるそうですよ。(瞑想については詳しくはまた後ほど記事にてあげます)
おわりに
というわけで今回はこちらの映画のご紹介でした。
まぁ理屈は抜きにして、この映画の世界を感じていただきたい!そんな作品ですね。
日曜の午後なんかに観るのにはうってつけですよ。ではでは。