ドラムの脱力のコツの一つ「体重のかけかた」についてご紹介

はじめに
今回はドラムのお話。テーマはドラムを叩く時の体重のかけ方です。
ドラムを脱力して叩くためには、自分の体重をうまくかける必要があります。
体重をかけるというのは、当然上から下の方向なのですが、それ以外の細かい事ってなかなか初心者のうちにはイメージできないのではないかと。
なので、今回はドラムの体重のかけかたについて書いてみようと思います。
初心者がすぐに実践するのは難しい内容ですが、頭の片隅に入れておくことはとても大事な話だし、ドラムに伸び悩む中級の方、特に速い曲がうまく叩けない方には必須の内容です。
では本題に。
結論→左足の裏に重心をかける
結論としては「左足の裏に重心をかける」ということです。
もっと細かく言えば左足の裏の「外側」、つまり小指と薬指のラインですね。
ちなみにこれは右利きのドラムセットを叩く場合です。
なぜかというとドラムという楽器の性質上、そうせざるを得ないからなんです。
ではこのお話を深掘りしていきます。
ドラムは常に不安定
まずなんでドラムを叩く時に均等に重心をかけてはいけないか?
それは右手と右足に無駄な重さがかかるからです。
理想は右手と右足は、常にフワフワと軽い状態にしておいて、強くヒットする時だけ重心を一瞬かける感じです。
レッスンでは左足片足立ちでケンケンして生徒さんに説明しますが、ドラムの理想はそんな「ヤジロベエ」みたいな感じで、あえて不安定な状態を作ります。
椅子でのんびりくつろぐ感じだと、スピードに追いつけないからなんです。
具体的な練習方法
とはいえ、ちょっとザックリとしたお話なので具体的にどうやって練習するか?ですが。
足と手で分けて説明します。
①足の練習
まずドラムセットに座り、ハイハットペダルを踏む左足に重さをかけます。
その状態で右足でバスドラムを「ドドドド…」と連打します。
これは身体の感覚をつかむ練習なのでメトロノームはあえて使わないでください。
右足でどうやって連打するか?はこの動画をご覧ください。
この動画でも左足に重心をかけてます。
②手の練習
まずは足、下半身の感覚がつかめたら次は手です。
これは練習パッドでもできる練習ですが、左手だけアクセントをつけた練習をします。
練習としては、シングルストロークや簡単なパラディドルが良いです。
要するにドラムを始めたてのころは左右の音量を均一にすることを目標にしますが。
慣れてきたら、左右の手の感覚を分離していきます。
左手だけ強く叩くということは、左側に上半身の重心をかけると言う事です。
ドラムの演奏は大まかに言って「左手強く右弱く」か「両手を強く」か、「両手を弱く」です。
「右手強く左手弱く」という奏法はあまり使いません。
このように使い分ける事で、速い曲でも強力なスネアの音が出せます。
例外はフィルインのとき
ただ例外はありまして。それはフィルインの時の重心です。
例えば、スネアドラムからフロアタムへと移動して叩くフィルインの場合は重心も左から右へと移していきます。
この時にずっと左に重心をかけていると右側にあるフロアタムの音量がだせません。
なので基本は左手重心で、フレーズを合わせて右重心も時々使うという感じです。
この辺は手足を多用するスポーツや武道と共通してますね。
基本の重心のポジションから動きに合わせて重心を流していく感じです。
終わりに
というわけで今回は重心のお話でした。
手足は身体についているものなので、ドラムが上手くいかない時は手足の動きを検証する前に、身体の使い方を考え直すと良いです。
よければご参考までに。ではでは。