「一番上手いドラマー は誰?」という質問について考えてみました

はじめに
今回はドラムのお話。
よく「一番上手いドラマー って誰?」と聞かれるので、それについて書いていきたいと。
(ちなみに「〇〇さんって上手いんですか?」という質問も多い)
ただこれだけだと私のエッセイみたくなってしまうので、単純に「上手いドラマーになりたい」と日々練習に励むドラマーのお役に立てばと。
結論→正解はない
まず結論ですが「正解」はありません。
こう書くと何か当たり前のようにも聞こえるかもしれませんが。
要は「一番」上手いドラマーは誰?という質問自体が曖昧だからなんです。
もちろん上手いドラマーはたくさんいます。
しかし一番上手いドラマーとなるとその質問自体に意味をなさないということですね。
ではこのことについて深掘りしていきましょう。
ドラムの上手さとは?
まずドラムの上手さとは何か?と考えるとたくさんの事があります。
- リズムが正確
- 複雑なフレーズが叩ける
- 音量が大きい
- 表現力がある
- 速く叩ける
- どんなジャンルでも自分のものとして叩ける
など。
これを見てわかる方もいるかと思いますが、例えば「速さ」とか「大きさ」など数字で表せるものだけではないということですね。
「表現力」という項目一つとっても「音色のコントロール」「リズムの揺らぎを出す力」などたくさんの要素からなっているので。
もちろん「この人とこの人だったら、この人の方が上手い」なんて話はよくされることですが。
比較はできても(それが正解かは置いておいて)、「一番上手い」となると決めようがないという事なんですね。
明確なラインはある
そうなると「どこからがプロドラマーなのか?」というお話もちょっとあいまいになってきます。
ドラマーはプロのライセンスというものがないので。
まぁそれで少なからずお金をいただければプロと言えるかなとは思いますが、演奏面だけ抜き出すと決めにくいものがあります。
でもこれって資格というライセンスがある他の仕事でもプロになりたての人と、キャリア30年の人なら当然技術に差はあるのではないかと。
そこで私が思う「プロドラマー」の定義というのは「基礎的」な事が「安定」してできるドラマーかなと思います。
というのはアマチュアレベルのドラマーもある瞬間だけを切り出せばプロレベルの演奏をしているということはあります。
問題はそれを一曲ないし、ワンステージ安定して演奏できるか?ということ。
この「安定」して演奏する力って「基礎練習」の積み重ねだったりするんですね(天才系の人は除く)
なのでプロドラマーの定義は「基礎がしっかりと身についている人」ということになるのかなと勝手に考えたりしています。
上手いドラマーになるには?
というわけなので、上手いドラマーもいろんなタイプがいるという事です。
あとは、得意とするジャンルもいろいろなのでそうなってくると、ますます「一番上手いドラマー 」は決められないという事がお分かりでしょうか。
例えば、メタルドラマーがジャズを叩いたりジャズドラマーがメタルを叩いたりしてもそこまでしっくりとはこないでしょう。
「じゃぁ例えばロック系で一番上手いドラマーは?」と考えた時にもある程度のレベルにいくと、そこから先は「表現力」の違いになるので、これも「決められない」ということになってしまうわけなのです。
おわりに
というわけで今回は「一番上手いドラマーは誰か?」という質問について書いてみました。
まずドラムという楽器がジャンルによっても奏法は結構変わってくるし、同じジャンル内でも、ある程度のレベルを超えるとそこからは表現力の違いとなってくるので。
絶対的な比べる基準そのものがないという事なのです。
ちなみに過去記事では「世界一上手いドラマーの一人」として、故ジェフポーカロ氏をご紹介してはいますので、よければ合わせてどうぞ。
というわけで日々練習に取り組組む時は、自分のスキルをあげようと思った時に「全てのドラマーに共通する基礎力」と「基礎力の上に乗っかる表現力」に分けて考えてみると良い練習ができるかと思います。
よければご参考までに。ではでは。